劇場公開日 2014年2月15日

「いかにも三池×クドカン映画、ふざけてる、けどそれがいい」土竜の唄 潜入捜査官 REIJI スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0いかにも三池×クドカン映画、ふざけてる、けどそれがいい

2016年10月22日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

楽しい

興奮

さすが三池崇史監督にクドカン脚本作品だけはありましたね、相当ぶっ飛んでたなぁ。
ここまでバカに徹してくれると、ホント諦めがつくと言うか、逆に気持ちが良かったです。
まあ終盤やや失速気味と言うかまとめ具合が微妙だった気はしないでもないですが、基本的には楽しめた映画でした。
マトモじゃないこんなのを期待して見たので私は十分面白かったと思いましたが、こんなの映画じゃない、ふざけんなと思われた方がいても、まあ何ら不思議ではなかったかも。
三池×クドカンでマトモな映画を期待する方もそう多くはいないと思いますけど・・・。

しかしいきなり生田斗真演じる主人公・菊川玲二が、全裸で車に縛り付けられながら暴走しているシーンから始まったのにはビックリしたなぁ。
マトモな映画ではないですよと選手宣誓でもするかのようなオープニングシーン、最高でした。
股間に張り付いてたチラシが絶妙な仕事してましたね。
それにしても玲二のバカさ加減、ドジさ加減、熱さ加減は半端じゃなかったぁ~。
それでいて童貞キャラなのが笑いを誘います。
ジャニーズでも俳優のみで勝負する生田斗真は、他のジャニーズとは気合の入り方が全然違いますね。

特にヤクザに潜入するまでの前半の方がかなり笑えて面白かったです。
また警察上層部の3人が濃すぎるぐらい濃いキャラでしたからね、そのやり取りだけでも笑えます、画的な汚さも最高、そして遠藤憲一なんかもう反則でしょ、皆川猿時、吹越満もいい味出してましたね。
3人が歌う土竜の唄が耳に残って離れないです。
中盤以降はもう一人の主人公・パピヨンを演じた堤真一の魅力あって何とか乗り切った感じでしょうか。
男も惚れるような人情味溢れるヤクザ感に、思いっきり引き込まれてしまいましたよ。
蝶好きで、面白いこと大好き人間なところも何か妙に似合ってましたね。
そして玲二とのバディ・ムービーとしても十分楽しめました。

クールで冷徹な雰囲気が抜群だった山田孝之、敵ヤクザのかき回し役だった岡村隆史も悪猫っぽくていい存在感、全身豹柄スキンヘッドな上地雄輔は少し持て余し気味だったかな。
ヒロインと言うかエロ要員の仲里依紗はリアルにエロかった、でもここまでやってくれそうな女優さんではありますよね。
で、まあキャラの濃さや徹底したバカさ加減で大体は楽しめたのですが、何か終盤の展開はちょっと雑すぎだった印象でやや尻つぼみ感、その辺は続編に期待しましょうか。

スペランカー