劇場公開日 2013年3月29日

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「現代的なアンナ。」アンナ・カレーニナ りりーさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0現代的なアンナ。

2013年4月2日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

難しい

トルストイの名作「アンナ・カレーニナ」。
でも、原作は未読。

恋愛物だし、おてんば(死語?)キーラと「ガタカ」ジュード・ロウ。
見るのを止めておこうかな~と思っていたのだけれど、
ヴロンスキー役名に、アーロン・テイラー=ジョンソンの名前を見つけた。
アーロンって・・・若き日のジョン・レノンだったし、「キック・アス」だし、つい先日見た「SAVAGES」も良かったし・・・。
というわけで、彼の事が気になり見に行った。

アーロンについては、「あれ~、こんな顔だったけ~??あ~、そうだわ、この目!!間違いない。でも、なんか違う~~~。。。」
原因は、髪の毛でした。
今回は美しい金髪。
それで、少しイメージが違ったよう。
彼は、上手いな~。
情熱的な目、悲しい目、強引な目、優しい目。
あの大きなブルーアイズが、いろいろな場面で冴える役者さんですね。
要チェックっと。

キーラ演じるアンナは、トルストイが書いた頃とは違う、現代的な女性だったように思う。
18歳で、たぶん何もわからないうちに、結婚していたのでしょう。
優しい夫と子供に恵まれ、平穏な家庭を築いていたのに。

それはある日、突然起こる。
本物の恋に出会うこと。
天にも昇る様な幸せと、夫ある身で・・という道徳感に苛まれる。
その葛藤に自分自身が落ち込み、追い込んでしまう。
でも、激情は高まるばかり。

脚本が良かった。

また、舞台仕立ての場面展開も目新しく、面白かった。
ステージだけでなく、バックヤードや客席、小道具までもが、上手に生かされていた。
一瞬、ミュージカルだったかな?!と勘違いするほど。

女性も男性も、豪華で華麗な衣装。
さすが、本年度アカデミー賞を受賞しただけのことがある。
それと、宝石の数々。
煌びやかな社交界にお似合いの、目を見張る様な宝石は、圧巻。

それにしても、ジュード・ロウは、何て優しい夫なのでしょう。
可哀そうになるくらい。

夫婦が3組登場する。
それぞれが、対照的で、それでいてどこにでもいそうな夫婦であった。
それが、原作の良さでしょうか。

りりー