劇場公開日 2013年2月22日

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「ジェニファー・ローレンスの魅力にク〜ラクラ」世界にひとつのプレイブック 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ジェニファー・ローレンスの魅力にク〜ラクラ

2013年8月10日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

幸せ

萌える

今年のアカデミー賞で8部門にノミネート。
作品賞、監督賞は勿論の事、32年振りとなる演技賞4部門全て、さらに重要賞の脚色賞、編集賞。これはかなり凄い!
映画の中身とは関係ないかもしれないけど、まずはちょっと触れておきたかったので。

心に傷を負った男女の再生物語。
感動作であっても、重くなりがちのテーマ。
しかも、主役二人はそれぞれ問題アリ。
パットは妻の浮気を目撃(いわゆる“やぐる”)して以来、精神的に不安定に。精神病院帰りで、妻と復縁出来ると信じ込むストーカーまがい。時々、夜中に大声を上げたりする。
ティファニーは事故で夫を亡くして以来、ショックで精神的に不安定に。会社の同僚と寝まくり、初対面のパットを誘惑したり挑発したり常軌を逸した行動を取る。
アメフト賭博狂のパットの父、病院を出たり入ったりのパットの病院仲間、周りも問題アリの人物だらけ。

端から見れば、白い目で見られたり、なかなか分かって貰えない。
だけど当の本人は、必死に自分を見出し、生き方を模索しようとしている。
やがてパットはあるきっかけでティファニーとダンス大会に出場する事に。嫌々だったが、次第にそれが心の拠り所になっていく。
一悶着起きながらもいよいよ本番、身も心も一つに合わせて、人生再スタートのダンスが始まる…。

重くなりがちのテーマを、よくぞここまでの爽やかなヒューマン・コメディに仕上げたと感心。
軽やかな演出、役者たちの好演、コミカルな台詞、ちょっとの毒気のある要素(ダンス大会までもが賭けの対象とは(笑))、そして芽生える仄かなロマンス…テンポの良さで最後まで心地良く見れてしまう。

イケメンか「ハングオーバー」でのコメディ演技かしか印象がなかったブラッドリー・クーパー。トリッキーな役なのに今までで一番等身大に感じた。
ダメ親父ぶりと不器用な父親の愛を絶妙な加減で、ロバート・デ・ニーロが久々の快演。今までのコメディ映画出演はこの為にあったんだ、と自分に言い聞かせた。

そして何と言っても、ジェニファー・ローレンス!
特別な美人という訳じゃないけど、とにかく魅力的!
ダンスシーンの肉感的なボディにドキドキ、クレイジーに見えて実は繊細という役柄のギャップにク〜ラクラ。
個性溢れるキャストの中でも存在感は群を抜く。
まだ20代前半ながら確かな実力。本作でオスカーも受賞。
天才肌の女優と何処かで言われていた。その言葉に恥じない。

近大