劇場公開日 2013年7月20日

  • 予告編を見る

「芸術性重視?付いていけない部分が多すぎた・・・」シャニダールの花 スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0芸術性重視?付いていけない部分が多すぎた・・・

2015年12月18日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

知的

難しい

寝られる

よく分からない部分が多すぎて、私レベルの感性ではいまいち入り込めなかったと言うのが正直なところですかね。
全てを台詞で説明する映画にも問題がありますが、説明不足過ぎる映画にも少々問題があるような・・・。
分かる人だけ分かればいい、上から目線の芸術性重視な作風が、ちょっとハナに付いたかも。
タイトルの響きと好きなキャストが揃っていたことだけで選んだ側にもまあ問題があるのかもしれませんが・・・(苦笑)

しかし何と言いますか、中盤過ぎまで描かれたシャニダール研究所での一幕が、結局のところ終盤の展開にそれほど有効には生かされてなかった気もするんですけどねぇ。
説明不足だった謎に包まれた伏線が、中途半端にしか回収できていなかった気がして・・・ってまあ私の頭では処理しきれなかっただけのことなのかもしれませんが、幻想的なラストも何か唐突で曖昧で、自分で解釈してくださいと突き放されても、ちょっと消化不良気味です。

とは言え、つまらなかったと言う訳でもないんですよね。
シャニダールの花に運命を狂わされた男女の織り成す人間ドラマは、説明不足ながらも見応えはあったので、難しいことはさておき雰囲気だけはまずまず楽しめたかなと。

心模様と花の連動具合が様々な感情を巻き起こし、この先どうなって行くのか、結構ドキドキ感も味わえましたし。
研究所の所長が古舘寛治の時点で怪しさ満点でしたよね。
そこで繰り広げられた研究員・綾野剛&新人・黒木華と花の提供者・刈谷友衣子&山下リオ&伊藤歩の人間模様は一見の価値あり、ただ綾野剛と黒木華の距離の縮まり具合はやや唐突過ぎた印象かなぁ。
まあそんな訳で、人に寄生する花に纏わる石井岳龍監督独特の世界にはいまいち付いて行けずも、ドラマ的には雰囲気だけまずまず楽しませてもらいましたって感じです。

スペランカー