劇場公開日 2013年4月20日

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「台湾セデック」セデック・バレ 第一部 太陽旗 ssspkkさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5台湾セデック

2014年5月25日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

寝られる

てっきりフィリピンか何処かの先住民かと思っていたら、台湾先住民セデック族の抗日ものだった。なので台湾映画ということになる。ただ台湾らしさは殆ど感じられず。台湾らしさって何って話もあるが。台湾には結構な数の先住民がいて、蜂の羽音を指す単語を持つ民族もいて、彼らの歌はECM系の人とやったサイケCDで聞いたことがあったけれど、セデックは首狩り系の武闘派。歌も男らしい感じ。民間人もバンバン首狩る。聖なる狩場を侵されて、民族のプライドを傷つけられたからという理由で。なので主人公も人徳がある抗日ヒーローな感じではなく、相当なバーバリアン。優しさが微塵もない戦闘派で、同部族間で縄張り争いもバンバンする。終盤の殴り込みで、セデックの子供が、日本人教師を殺し、女子供を殺す。殺したのではなく、血の儀式だって言い切る野蛮さが素晴らしい。一歩間違うとカルトになってしまうのだけれど、できればもっとちゃんと殺し、首を狩るシーンを見せるべき。セデックにとって命を奪い奪われるのは自然なことであって、全く別の倫理観で動いており、それは実はバーバルじゃなくて、90年前の台湾の森の掟だったわけで。監督は多分所謂漢人だからか、白人マイケルマンが、ディルイスにモヒカン役をやらせたラストオブモヒカンを思いだす。熱いけど、そもそも何のために描いているのかよく分からない印象というか、単に面白い話が身近な歴史に転がっていた感が。あの白人達はもっと反抗するにたる圧倒的に悪い力強い奴らとして描かれていたけれど。まぁとにかく長い。

ssspkk