劇場公開日 2013年4月20日

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「非常に中立」セデック・バレ 第一部 太陽旗 いずるさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0非常に中立

2013年5月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

興奮

日本が悪役、というのもいいですね。
軍服カッコいい。

文化を侵略しようとすると、うらまれる。
それが当然です。
たとえ、首狩りなどという野蛮な習慣を持つ原住民に対してでも、彼らの生活を文明化させたとしても、感謝はされない。
それは日本からすると野蛮であるだけで、そこに住んでいるひとは野蛮だと思っていないのですから。
子供が育ち、世代が交代すれば、一定の理解は得られる。
しかし、世代交代する前に反乱が起れば……

『先祖代々受け継いできたもの』は理屈抜きに非常に重要視されるので
勝手に来たよそ者を追い出せ!という気運が高まるのも当然。

一方的に悪役かと言えば、そうでもなく
やはり『現代人の視点』から見ると日本のいうことも分かる、と言う風に描かれています。
酒を断るシーンも単に「蕃族の酒など飲めん!」と言わせてしまえばいいのに
「唾で作った酒など」と付け加えていて、現代人からすると納得できる理由。そうだね、唾の酒は嫌だねー。
これって、やっぱり、好意的に、いや、中立的に描こうとした努力だと思います。

いずる