劇場公開日 2013年10月26日

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「まどか☆マギカの脱構築と再構築。」劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 新編 叛逆の物語 ももりんさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0まどか☆マギカの脱構築と再構築。

2013年10月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

興奮

幸せ

新編でありながら、これまでのまどマギの物語の意味合いの一切を『脱構築』し、すべてのファンのまどマギ認識を塗り替えてしまいます。
そして、物語の続きを紡ぎながら、まどマギの物語の新しい意味を『再構築』していく。
TV版で浮上した「これはハッピーエンドなのか否か」という問いは完全に無に帰して、新しい形で、より強烈に突きつけられました。
自分たちがTV版で抱いたすべての感情や認識が、その意味を失いながら、さらに深い深いものへと否応なく昇華されていく感覚は、頭や心を思い切り掻き乱されていくようで、凄まじい体験でした。

希望か、絶望か。
おそらくこの二項対立では語れない答えが、彼女の選択です。

あれだけ多くの人に影響を与えるかたちで完成したTVアニメの傑作。
その設定を最大限生かしながら、新鮮なモチーフを絶え間なく連投して、まったく新しいのに一番まどか☆マギカらしい物語を提示することに成功していると思います。
その時代を映し出す鏡として、これまでもいくつかの歴史的アニメ作品が生まれてきましたが、いまこの時代とシンクロする作品として確実に語られ続けていくであろう超傑作です。

ももりん