劇場公開日 2013年11月9日

「三谷映画の過ち。」清須会議 Showさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0三谷映画の過ち。

2013年12月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

知的

もともと三谷喜劇は好きです。
舞台は必ず観に行きますし、舞台のDVDや戯曲も持っているほどなので、ファンと言っても過言ではないかもしれません。

しかし、氏の映画を観る度に思います。
「映画だと、なんでこうなってしまうんだろう。」

まず、史実をもとにしたとはいえ、あまりにも脚本に構成力がなさすぎる。

「会議」がテーマなので「12人の優しい日本人」くらいのクオリティを望んでいたけれど、それには遠く及ばず。

三谷喜劇特有の会話劇の醍醐味もなく、可笑しみを誘おうとする小ネタの数々は、相変わらずアタケていて、シラケるばかり。

ストーリーの運び方にしても、登場人物が多すぎるせいで、本筋がボケてしまっているし、
無駄なエピソード、無駄なギャグのせいで、切迫感・真剣味が削がれてしまっている。

なにより、「会議という名の戦場」での2人の戦いがあまりにもお粗末。

大泉洋演じる羽柴秀吉が裏で根回ししている間、
役所広司演じる柴田勝家は女にうつつを抜かすだけ。

これでは、観客も勝負の行方を簡単に想像できてしまうし、柴田勝家にも同情できない。

会議によって、世の中が変わるという緊迫感をもっと出すべきだし、もしそこに重点をおいていないのだったら、タイトルを変えるべきだと思う。

いままでのコメディ要素満載のドタバタ映画に比べたら、幾分観れるものになっていますが、
それでも映画としたの完成度は低いと思います。

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