吠えろ岸壁

劇場公開日:

解説

「さいころ無宿」の大和久守正の脚本を、「殺られてたまるか(1960)」の若林栄二郎が監督したアクション・ドラマ。「第三の疑惑」の藤井静が撮影した。

1960年製作/74分/日本
原題:Marked for a Hero
配給:東映
劇場公開日:1960年7月6日

ストーリー

長沢組と茨組が沖仲仕たちの支配をめぐって激しく対立していた。一年ほど前流れこんできた健次は、今は長沢組の小頭になっていた。古株の広川は彼を恨み、寝返った。社長の長沢を殺し、健次の弟分三公をおどして健次を岸壁におびき寄せた。健次が、酒場ロックの女給ユキと婚約をした晩のことだった。健次と広川が対峙した時、銃声がひびき、広川は胸を射ぬかれ、健次も崖を落ちた。二人を射ったのは茨組の殺し屋井田だった。--それから二年。健次が波止場に立った。彼は密輸船に救われ、港に戻ってきたのだ。酒場ロックに行ったが、ユキの姿はなかった。波止湯は茨組一色に塗りつぶされていた。三公も逃げるように姿を消した。流しの道公が、広川を殺したのは健次だと三公が証言したといった。ユキの姉の梨恵も、ユキの所在については口をつぐんだ。梨恵は茨の情婦だった。茨は健次を殺すよう井田に命じた。道公の機転で危いところを逃れた。傷ついた健次を、道公の妹玲子が看護した。三公が溺死体となって波止場に浮かんだ。ようやく梨恵が口を割った。ユキは健次に操を立てようとして茨に殺されたのだという。茨は密輸船玄陽丸と麻薬の取引をすることになっていた。健次が救われた船だ。取引場所は茨組駐車場。健次に向かって井田一味の拳銃が鳴った。拳銃戦。梨恵が健次をかばった。彼女は井田の弾丸に倒れた。道公と警官隊が駈けつけた--。

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