命との対決

劇場公開日:

解説

「抱寝の長脇差」の共同執筆者・鈴木兵吾のオリジナル・シナリオを、「太陽に背く者」の酒井辰雄が監督した、兄弟愛を中心にしたアクション・ドラマ。撮影は「江戸の顔役」の倉持友一が担当した。

1960年製作/76分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1960年3月13日

ストーリー

港町神戸。キャバレー・エトワールの持主柴田は、麻薬業者のボスとして顔を売っていた。彼の情婦ゆかりは、流れ者のやくざ大江勉とただならぬ関係にあった。ある夜、恋人の衿子が勤め先の店をやめて彼を頼ってきた。しかし、勉はゆかりに夢中で衿子を追い返してしまった。路上に倒れた衿子は、大江卓という牧師に助けられた。翌朝、眠りからさめた衿子は、医者の診断によって身ごもっていることを大江に知らされた。卓は相手の男をたずね、やがて勉と会った。勉は卓が以前から探し求めていた弟だったのだ。勉は反抗した。卓は昔やくざに身をもちくずし、勉の修学を妨げ、果ては母親を死にまで追いやった古傷を持っていた。卓は衿子にすべてを打明け、二人で勉を救おうと誓った。が、勉は狂暴で衿子に乱暴を働いた。ショックを受けた衿子は、ゆかりと踊っていた勉を刺そうとしたが、勉にほうり出された。だが、翌日勉は教会を訪れ、衿子に謝まると共に札束を掴ませて消えた。一方ゆかりは、柴田を殺すよう勉を誘った。エトワールの店と金を握ろうというのだ。勉を卓が迎えに来る。勉はまだ意地をはって帰ろうとしなかった。と、裏切者ゆかりを殺した柴田が勉に挑戦してきた。数刻後、夜霧の波止場で対決する勉と柴田。拳銃の音。柴田は倒れた。柴田の幹分を倒してやって来た、卓も倒れた。死んだ兄に勉は再起を誓った。

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