夕日くん サラリーマン仁義

劇場公開日:

解説

“夕日くん”シリーズ四作目。出世を望むわけでもなく、女にもてるわけでもなく、ただヒラヒラと会社の中を泳ぎわたる夕日くんが主人公のサラリーマン喜劇。サトウサンペイの同名漫画の映画化。脚本は「喜劇 ここから始まる物語」の田波靖男、監督は「ゴキブリ刑事」の小谷承靖、撮影は「高校生無頼控 感じるゥ~ムラマサ」の市原康至がそれぞれ担当。

1973年製作/84分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1973年9月22日

ストーリー

夕日と東と牧田はヒラ社員同志で気楽に働いていたが、東老社長が急死し、孫の東が新社長に就任することになった。早速、夕日と牧田は東の社長就任祝をやり、いつまでも友達同士でいようと兄弟仁義の盃をかわす。だが、東新社長就任の裏には、西岡専務一派の会社乗っ取りの悪だくみがあった。そんなある日、夕日は家に帰る途中、可愛い娘・邦子をチンピラの手から助けてやった。一方、東は西岡専務の言いなりで、勤務時間の厳守、経費節減などヒラを苦しめる事ばかりとり決めた。サラリーマンの仁義に反する事だと怒った夕日は、会社のすぐ近くに引っ越して来て、モーレツ課長・久保山の目を盗んではアパートでサボっていた。そんな時、邦子から電話があった。あいにく社長就任パーティだったので、邦子をパーティに招待した。ところが、邦子に一目惚れした東は、彼女を独占してしまった。数日後、何もかも面白くない夕日は、町内のお祭りに、と会社から多額の寄付を出させ、夜にはソープランドへ。ところが出て来た娘は、何と邦子だった。彼女はソープランドで働いていたのだ。一方、会社では西岡専務が株の買占めをはかり、アメリカの会社と提携を結ぶために、人員整理をすることになった。夕日はムナシマへ、牧田は知床へ飛ばされる。邦子に別れをつげに行った夕日に、東とは身分違いと諦らめていた彼女は“抱いて!”と迫った。そこへ警察が……。二人は売春現行犯で捕った。夕日は会社をやめる決心をした。そこへ夕日と邦子の仲を誤解した東が怒ってやって来たが、夕日は逆に、東のだらしなさを責めた。そして二人はとっくみあいとなり、東はKO。東が死んだと思った西岡は株を全部売る手配をした。だが、東は死ぬはずがなく、その株を買い集め、会社は無事救われた。夕日は何もかも忘れたいとムナシマへ行った。東は男の仁義と、邦子に後を追わせるのだった。

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