嘆きのピエロ(1924)

解説

監督のジャック・カトラン氏は1897年生れ、マルセル・レルビエ氏に見出されて「呪の瀧」(エクリプス映画、先年キネマ倶楽部に封切りされしもの)に出演したのを最初として以来、俳優及び監督として嘖々たる名声を握っている人。この映画も氏の監督及び主演に成ったもので、ヴェスティのパリ支社で製作されたもの。相手役はロイ・モラン嬢、イヴォネック氏、クレール・プレリア嬢等である。(無声、6篇)

1924年製作/フランス
原題:Masks and Monsters La Galerie des Monstes

ストーリー

スペインの古い都トレドの町へ巡業のサーカスが漂泊して来た。一座の中のピエロを演じるリケットとその若い妻のラルダとはサーカスの持主ブッファロに惨めな取扱いを受けていた。ブッファロはラルダに卑しい想いを寄せていたが、それを拒まれたのを恨み彼女がダンスに舞台へ出た時獅子の檻を開いて猛悪なライオンを放った。ラルダは獅子に噛まれて倒れる。リケツトはピストルを放ってライオンを斃し妻を救った。興行の終った後、ブッファロの妻ヴィオレッタは哀れな二人を夫の手から逃がそうと馬車を用意した。ブッファロは二人を止めようとしたが同情ある座員に遮られ、二人を乗せた馬車は消え残る雪の夜道を、新しい生活を指して走っていった。

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