つむじ風のキッド

劇場公開日:

解説

日本初登場のジュリオ・ブックスが監督したビリー・ザ・キッドを扱ったイタリア製西部劇。脚本は監督のジュリオ・ブックスとフェデリコ・デ・ウルティアの共同執筆。撮影はミゲル・F・ミラ、音楽は「荒野の1ドル銀貨」のジャンニ・フェリオが担当した。出演は「荒野の墓標」のピーター・ローレンスのほかに、ファウスト・トッツィ、ディアニク・ズラコウスカなど。イーストマンカラー、トータルスコープ。

1967年製作/イタリア・スペイン合作
原題:El Hombre Que Mato A Billy El Nino
配給:東京第一フィルム
劇場公開日:1968年2月24日

ストーリー

母を襲った暴漢を誤って殺したことから、キッド(P・ローレンス)の不運な人生が始った。彼は母を残し、メキシコへと去った。一年がすぎ、裁判の結果、キッドの殺しは正当防衛が認められ、亡父の親友ギャレットがむかえに来た。しかし、その頃のキッドは、平気で悪事を重ねるようになっており、とても母のところへ帰れる身ではなかった。しばらくしてニュー・メキシコへ行ったキッドは、その地で昔の友人マーフィーたちに会い、大牧場主タンスタル襲撃の話を聞いた。タンスタルは、かつてキッドが牛泥棒をしていた頃、命を救ってくれた恩人だ。そこでキッドはタンスタル家へ行き、彼の身を守ることを申しでた。しかし数日後、タンスタルはマーフィーたちに殺されてしまった。復讐の一戦が行なわれた。マーフィーの手下たちは皆殺しにしたが、マーフィーと一の子分マークの二人を、とり逃してしまった。この二人は逃亡の途中、ニュー・メキシコ軍にキッドの罪状をならべたて、軍隊の出動を要請した。多勢に無勢である。キッドは、いつしか彼を愛するようになっていたタンスタルの娘ヘレン(D・ズラコフスカ)を残して婆を消した。キッドの悪名はいよいよ高まり、賞金がかけられたお尋ね者にさえなってしまった。フォート・サムナーの町。この町では新知事になってから法律が変り、キッドに対しても恩赦を取り計らう宣言をしていた。キッドは、恩赦を受けるため、人殺しをやめることを誓った。数日後、母の家に行くと、すでに三カ月前に亡くなったことを知らされ、今では保安官となったギャレットがいた。彼に連れられ恩赦を受けるため町に出たキッドは、人々の自分をののしる声に、かっとなり、一人の男を殺してしまった。もう恩赦は受けられない。彼は、追ってきたヘレンと一緒に逃げようとしたが、一発の銃声で倒れた。うったのはギャレットだった。いくら亡き親友の息子とはいえ、彼は保安官という立場上の、やむをえない処置だったのだ。激しくなじるヘレンに向ってギャレットは“運命がキッドを殺したのだ”と言って立ち去って行った。

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