劇場公開日 2022年10月21日

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「50個の卵を1時間で食べる」暴力脱獄 kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)

4.050個の卵を1時間で食べる

2018年12月5日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 この映画で一番印象に残るのは「50個の卵を1時間で食べることができる」と豪語して、挑戦するルークであろう。『ひまわり』ではオムレツ、『ロッキー』では生卵、原点でもあるこの映画ではゆで卵なのだ!ボクシングでジョージ・ケネディと対決して、完全にタオルを投げ込まれる状況下で何度も立ち上がり、そこから不思議な魅力を振り撒いてしまう。ポーカーだってそうだ。役がないのにどんどん釣り上げていくハッタリ屋でもあるのだ。

 社会に反発するわけでもなく、真剣に逃げ出したいわけでもなく、脱走することそのものが生きがいのようになっていくルーク。残り2年真面目に服役すればいいのに、無鉄砲に記録を作ることにみんなが共感していく。この純粋な自由を追い求める脱獄魂はアメリカン・ニューシネマの精神そのものなのでしょうね。

 しかし、この邦題、何とかならなかったのでしょうか?内容を知っていたら、もっと早く観たのに・・・悔やまれます。

kossy
Gustavさんのコメント
2023年11月30日

kossyさん、コメントありがとうございます。
日本映画にも出ていたんですね。ジョージ・ケネディの人柄が何となく分かります。初期の「シャレード」での悪役もコメディタッチの所為もありますが、余り怖くなかった印象です。観た映画は少ないので、この作品のジョージ・ケネディが一番素の個性が表れていると想像してしまいます。「飛べ!フェニックス」「特攻大作戦」での演技も忘れてしまいました。でも私の好きな俳優です。
アメリカ映画の良いところは、脇役にその後頭角を現す俳優が潜んでいるところですね。層の厚さと競争の激しさ、そして体格や容姿も含め俳優個人のキャラクターを育てる多様性があります。演劇の素養も高く、主役を引き立てる演技が成され、ドラマとしての重量感もある。
この映画は、作者の視点がドラグラインから見た社会で描かれていて、ルークとの関係性が何ともいいんですね。少年のような純粋さと欲望に抗えない大人。ジョージ・ケネディとポール・ニューマンの共演の相性の良さが、飛び抜けていると思います。

Gustav
こころさんのコメント
2023年10月30日

kossyさん
コメントへの返信を頂き有難うございます。
勉強不足の為「 ウォーキング・デッド 」、検索しました 😆
『 ルシール 』繋がり、どうなのでしょうね 🤔 作品を観ていないので。。
細かい箇所、更に名前など正確に覚えていらっしゃる kossyさん、凄い ✨
本作のルシール 💋、余りにお色気ダダ漏れだったので、巻き戻して二度見しました ☺️ ( 私は女性です。念の為。。)

こころ
こころさんのコメント
2023年10月29日

kossyさん
邦題の「 暴力脱獄 」、同感です。。
バイオレンス系かと録画するかどうか逡巡しました 😆
思いの外文学的な作品で、見応えがありました。ポール・ニューマンのスターオーラも凄い✨

こころ