針なき時計

劇場公開日:

解説

「二十四時間の恐怖」「影なき恐怖」等のスリラーを作ったアンドリュー・L・ストーン監督が、実在した旅客機爆破事件にヒントを得て作った、悪らつな事件にまきこまれたある市民家庭の恐怖をえがく一篇。脚本もストーン自身で、撮影監督はウォルター・ストレンジ。セミ・ドキュメンタリー手法によって、全シーンが実景を使用して撮影されている。音楽はハワード・ジャクソン。主演は、「海底二万哩」のジェームズ・メイスンと「赤い矢」のロッド・スタイガーの2人の性格俳優に、新人インガー・スティーヴンス。加えてネヴィル・ブランド、アンジー・ディッキンソン、ケネス・トビー、テリー・アン・ロス等が助演する。製作はアンドリュー・L・ストーンに、夫人のヴァージニア・ストーンの共同。

1958年製作/アメリカ
原題:Cry Terror!
配給:大映
劇場公開日:1958年10月24日

ストーリー

ニューヨークの二十世紀航空会社々長アダムスのもとに、50万ドルを支払わぬと同社の旅客機を時限爆弾で空中爆破するとの脅迫状がとどいた。FBIに連絡をとるうちに、犯人は電話で同社の飛行中の74号機に爆弾を装置した旨通告してきた。そして緊急着陸した同機からは実際に精巧な時限爆弾が発見された。ロング・アイランド区のテレビ商ジム・モルナー(ジェームズ・メイスン)は、テレビ・ニュースでその爆破装置をみて驚いた。それは1ヵ月前、戦友だったポール・ホプリン(ロッド・スタイガー)が、軍の大量注文の見本と偽って彼に作らせたものだった。あわてて帰宅した彼のもとに早くもホプリンは拳銃をもっておとずれ、妻ジョーン(インガー・スティーヴンス)と娘パットを彼と共にさらった。そしてジムとパットを情婦ケリーと手下のビンスに監視させてケリーのアパートにおしこめ、ジョーンを別に隠れ家につれこんだ。その夜ホプリンはアダムス社長に電話し、明日正午に銀行に50万ドルを女にとりに行かせるから、おとなしく渡せと要求した。FBIは懸命の捜査の末旅客機に爆弾をもちこんだ謎の美人--ケリーがいたことをつきとめたが、その女の残したチューインガムのカスの他には手がかりはなかった。翌日ジョーンは金をとってくることを命じられ、1時半までに果さねば夫と娘を射殺すると脅され、厳重な警戒下を必死の思いで、時間すれすれに金を所定の場所に運ぶことに成功した。金を隠しにホプリンが出かけたあと、手下の巨漢スティーヴに襲われたジョーンはガラスの破片で彼を殺したが、帰ったホプリンは厄介払いをしたと驚かなかった。夜がふけ、ジムはエレベーターのロープを伝って脱出し、警察との連絡に成功した。FBIもチューインガムのカスの歯形から、歯科医を総洗いしてケリーの所在をつきとめ、アパートを急襲した。ケリーとビンスは捕えられ、ジムとパットは保護された。翌朝、新聞でそれを知ったホプリンはジョーンを殺して高飛びをしようと決意したが、彼女は瞬間、熱湯を彼にあびせて屋外に逃れた。彼女を追ったホプリンは、地下鉄構内に入って、高圧電流で倒れたところを電車の車輪にかけられた。呆然とするジョーンは、危うくジムの腕に抱きとられた。

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