血の柵

解説

ヴァイタグラフ社の多くの連続劇を書いたサイラス・タウンゼント・ブラディー氏が書卸した人情活劇で、ヴァイタグラフ会社及モーション・ピクチャー・マガジーン誌の創始者たるスチュアート・ブラックトン氏が親しく監督したもの。主役はオーストラリア生れの女優「狭き路」や「悲惨な秘密」に出演したシルヴィア・ブリーマー嬢と、お馴染のまだ薄いロバート・ゴードン氏である。

1920年製作/アメリカ
原題:The Blood Barrier

ストーリー

ロバート・トレヴォー少佐が重要な軍機の秘密を保管して居る事を捜り知った悪漢一味は、少佐を囲んで書類を奪わんと悪策を凝した。少佐の恋人エニッドの恋を克ち得た探偵ユージーン・ソラリは身持の悪い男であったが、当局から少佐の護衛を命ぜられた。ソラリは妻を虐待し乍ら、妻と少佐との親しい交際を妬み、少佐を破滅せしめんと機を窺って居た。一夜意外にもソラリの死骸が発見される。トレヴォー少佐は犯人の嫌疑を被せられる。彼を助くるべき証拠を握って居る一人の男、それは少佐の秘密書類を奪わんとして居る悪漢の団長であった。彼は獄中の少佐に書類を渡せば、法廷に証拠を提供して無罪と成るよう取計らはうと迫る。少佐は断然之を拒絶した。少佐が死刑の宣告を受けんとする刹那、エニッドは苦心の末得たる証拠を齎して少佐を救う事が出来た。

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