西班牙の踊子

解説

フランスの劇作家アドルフ・ダンヌリイとS・T・デュマノアール合作になる舞台劇「ドン・ケーザル・ド・バサン」に基づいたもので、嘗てフォックス社でウィリアム・ファーナム主演のもとに製作され「冒険者(1920)」として我が国に紹介されたものと同一の原作である。オペラの「マリタナ」もこれに基づいたもの。本篇の脚色はジューン・メイシスとビューラー・マリー・ディックスの2人が担当した。監督は「四つの顔の女」「絹擦れの音」等と同じくハーバート・ブレノンで、「ベラ・ドンナ」「チート」に次ぐポーラ・ネグリの主演映画である。対手役としては「渓谷の乙女」「刺激を追う女」等出演のアントニオ・モレノ、「ロビン・フッド(1922)」「信号塔」等出演のウォーレス・ビアリー、その他キャスリン・ウィリアムス、ギャレス・ヒューズ、アドルフ・マンジュウ、ロバート・エイニュー、等素晴らしい顔振れである。メリー・ピックフォードの「ロジタ(1923)」と似た筋であるだけに、比較して見るも興味あることであろう。

1923年製作/アメリカ
原題:The Spanish Dancer

ストーリー

スペインのジプシーの乙女マリタナは負債のために王の兵士に捕縛されようとする貴族ドン・ケーザーに力を添えて逃れさせた。2人は祭礼の当日マドリッドで会う約束をして別れたが、王はマリタナの美しい姿を見て彼女を迎えにやったが、ドン・ケーザーは途中これを擁して彼女を救おうとした。これがため彼は捕縛され死刑を宣告された。ドン・サラステの計らいでマリタナにはドン・ケーザーの命を助けると信じさせ、彼女に厚い面紗を被せて2人を結婚させるサラステはマリタナを夫のもとへ連れて行くと言って王のもとへ連れて行った。一方ドン・ケーザーの命は彼の友ラザリロの計らいで助けられ、彼はマリタナと結婚したのだと聞いて、彼女を助け出そうと王と決闘する。この場へ皇后が来たが、マリタナは巧みにその場を繕って皇后の嫉妬をやわらげたので王はマリタナを徳として彼女とドン・ケーザーとの幸福を祝福した。

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