ジェス・ジェムーズ

解説

フレッド・トムソン氏がパラマウント社と提携後第1回製作映画で、從来のフレッド・トムソン映画と同じ顔触れによって作られている。すなわち、原作をフランク・M・クリフトン氏が書き卸し、ロイド・イングレアム氏が監督の任に当り、エイ・エル・ワーカー氏が総指揮を掌っている。相手役は新顔のノラ・レーン嬢で、その他に名馬シルヴァー・キングは申すに及ばず、モンタギュー・ラヴ氏、メアリー・カー夫人、ジェームズ・ピアース氏なども出演している。因に主人公のジェス・ジェームズというのはアメリカ史上南北戦争時代を賑わした実際の人物で、この映画はその事蹟を粉飾して作られたものである。

1927年製作/アメリカ
原題:Jesse James

ストーリー

ジェス・ジェームズは弟のフランク、從弟のポップと共に南軍の独立義勇総連合騎兵隊に加わり、クォントレル将軍旗下の遊撃騎兵隊員として幾度となく北軍を悩まし、南軍のために勲を立てた。すなわちあるは砲煙弾雨の下に高地に南軍の旗を樹て、あるは単騎北軍の陣営中の忍んで敵の機密を探る等、彼の勇名は普く敵味方に鳴り渡った。が、南軍遂に利あらずして北軍に降った後、彼は故郷に帰った。が故郷には彼を悲ませ憤らせるものがその帰りを待っていた彼の母は北軍に組する町の委員等の迫害にあって右腕を失っていた。復讐の念に燃ゆるジェームズは委員長フレディリック・ステードの邸に乗込んで怨を霽らそうとしたが、ステードの後見している娘ゼレルダというのは、彼が戦地で出会した彼にとっての恋人であった。そのゼレルダの姿を見て彼の復讐の手はゆるんだ。そして彼は官憲の手によって捕えられた。その後彼は公判に廻された。が裁判官、陪審官等は孰れも北軍の者であった。そして彼は不法にも死刑を宣せられた。が、時には彼は奮起してよくその場を逃れ、そして山に隱れた。山に隱れたジェームズは弟のフランクその他の同志と共に、不法と壓迫とに対して反抗の轢を投じて立った。そして彼らは汽車を襲い、駅馬車を襲い、銀行を襲い、復讐と反抗とに狂策した。斯くてステード一味の奸策、從弟ボッブの裏切りにも屈せずして彼は能くその反抗を続けて行った。やがてゼレルダが彼の腕に抱かれる日は来った。ジェス・ジェームズの力にも限がある、やがては彼にも憲官の手によって命を落す日が来るに違いない。それを知らぬゼレルダではなかった。が、彼の男らしさを愛したゼレルダは、自ら進んで彼の胸に抱かれたのであった。

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