七人の無頼漢

劇場公開日:

解説

愛妻を殺した7人の無頼漢を追う元保安官が主人公の西部劇。バート・ケネディの原作・脚本によって「灼熱の勇者」のバッド・ボーティカーが監督、「中共脱出」のウィリアム・H・クローシアが撮影監督を担当した。作曲指揮はヘンリー・ヴァース。主演は「勇者の汚名」のランドルフ・スコット、「密輸空路」以来久々のゲイル・ラッセル。「攻撃」のリー・マーヴィン、テレビ・スターウォルター・リードらが助演。

1956年製作/アメリカ
原題:Seven Men From Now
配給:ワーナー・ブラザース
劇場公開日:1957年6月22日

ストーリー

7人組の無頼漢に愛妻を殺され、大金を奪われた元保安官ストライド(ランドルフ・スコット)は、一味を追って馬を進めるうち、幌馬車に乗ったジョン・グリーアとその妻アニイ(ゲイル・ラッセル)と出会い、カリフォルニアの宿場まで同行することになった。駅馬車中継所に着いたストライドは、マスターズとクリントという2人の男と知り合い、彼らも加えて一味の潜むと思われるフロラ・ヴィスタの町へ向かった。翌朝、一行はインディアンに襲われる牧童らしい男を助けるが、インディアンが去って間もなく折角助けた男をマスターズは射殺した。彼は、この男こそ7人組の1人だと、不気味な笑みを浮かべてストライドに告げた。その夜の露営で、マスターズは、しつこくアニイに戯れ始めた。怒ったストライドはマスターズを殴りクリントとともに追出した。そのマスターズはフロラ・ヴィスタの町に入り7人組の首領ボディーンと知り合った。ボディーンは、奪った金をグリーアの幌馬車で運んでくることを漏らし相棒になれとボディーンに奨めた。が胸に一物あるボディーンは即答を避けた。一方、ストライドは単身フロラ・ヴィスタに向かったが、途中ボディーンの部下2人に狙われ相手を倒すが自分も重傷を負った。後から着たグリーアとアニイに彼は助けられたが、親身に介抱するアニイは、夫にすら示さなかった愛情にあふれていた。ところが馬車の中でストライドは、グリーアがボスのボディーンに大金を届ける途中だとアニイに語る言葉から総てのカラクリを知った。開き直ったストライドは、7人組の残りを引寄せるため、金が欲しいならここまで来いとボディーンへの伝言を持たせ、グリーアを町にやった。町で、事の次第を告げたグリーアは直ちにボディーンに射殺された。そして間もなく部下を連れて現れたボディーンとストライドとの間に戦いが始まった。が、ボディーンは後から来たマスターズに射たれ、部下は逃げ去った。ほっとしたストライドがマスターズの助太刀を感謝しようと思った一瞬、そのマスターズが金を寄こせと迫った。大金を独り占めにしようとするマスターズは遂に馬脚を現したのだ。睨み合いの数分、一瞬早くストライドの抜打はマスターズを倒した。家へ帰るストライド。アニイも彼との愛の巣を求めていくだろう。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.01956年作品をもう一本。王道西部劇、名作なんだとか。 妻を殺され...

2021年3月16日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

1956年作品をもう一本。王道西部劇、名作なんだとか。
妻を殺された元保安官の復讐劇。王道すぎて展開丸わかり(笑)尺が短いのがいい。
人妻にこだわる真の悪リー・マーヴィンの存在感はいいが、七人の無頼感(悪党)にはインパクトがない。
確かになかなかの良作。だがやはり西部劇はちょっと苦手。

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はむひろみ

3.0早過ぎガンマン

2020年3月6日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

妻を殺された元保安官(ランドルフ・スコット)が犯人の七人の無頼漢を追う。
彼らが金塊を奪ったため、それを横取りしようとガンマン(リー・マービンほか)が現れ、先住民の襲撃に備えながら復讐の機会を狙う。
短い映画だがラブロマンスも用意され、娯楽作品の要素を満たしている。

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いやよセブン

4.0幌馬車で行く。

2019年11月17日
PCから投稿

萌える

西部劇をあまり見ていないからか、あの広いアメリカ大陸を幌馬車で行くってこういうことかと、初めてわかったような気がした。

一組の夫婦。
沼に轍を取られて動けない。
運よく現れた横断旅行に明るい初老の紳士。「泥が乾いてしまうと、にっちもさっちもいかなくなるから、早くに抜け出した方がいい」と言う。
え?そんなに早くに乾くの?日本の風土とは違う。

広々とした青い空。
川辺は潤っているけれど、
それ以外は砂塵が舞い上がる。
SFの異世界に出てくるように、草が丸まって動物のように転がっていく。
そんな道なき道を行く。人がたくさん通れば獣道のように、自然に道ができていくけれど、砂が舞い上がってその痕跡も消していく。
そして、西部劇のお決まり、インディアン(あえてこの言葉を使う)との鉢合わせ。
この夫婦は、運よく旅慣れた紳士と同行できたけれど、もし二人きりだったら無事に目的地に着けたんだろうか。
活路を求めて新天地へ。
ネイティブアメリカンの土地への侵略は賛成できないが、
このような夫婦・家族にとっては生活することだったのだろうし、
西部劇を見ている私には、冒険としてワクワクしてくる。

『七人の無頼漢』-『七人の侍』等のイメージに引っ張られたか、7人のガンマンが出てきて何かするんだろうと思っていたら…。
 最初の洞窟の後、この夫婦と初老のガンマンが道連れになり、また二人増えて…、って、「10人のインディアン」ならぬ、「10人のガンマン」か?と歌いだしそうになる。しかも、このパーティのメンバー以外の活躍・人となりはあまり描かれないし。原題も『SEVEN MEN FROM NOW』なんで?

でも、この関係性が面白い。訳ありっぽいストライドとマスターズ。ほとんどしゃべらないクリントも何かするんじゃないかと妙に気になる。
 幌馬車の中で睡眠をとろうとするアーニーと幌馬車の下で睡眠をとろうとするストライドの会話。夫のジョンは見張りに出ている。それだけのシチュエーションなのに、妙にドキドキする。
 ストライドも単なる清廉潔白な人物ではない。妻が働きに出なければならなかった理由。そんな後悔と寂しさが背中ににじむ。そしてラストの決断。
 マスターズの一筋縄ではいかない男ぶり。

ラストの撃ち合いも、派手ではないし、ツッコミどころはあるけれど、魅せてくれる。

粗筋だけなら一行で済んでしまいそうだが、話の展開・演出と、役者ぶりで、何度でも見たくなる映画になるんだな。

(東京国際映画祭2019屋外上映にて鑑賞)

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とみいじょん
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