巨人の天地

解説

「蒼空の覇者」に続いてチャールズ・ブレイビン氏監督のもとに、製作されたミルトン・シルス氏主演映画で、ピーター・B・カイン氏原作の小説を映画化したものである。相手女優は「鉄腕の男」にシルス氏と共演し最近には「男見るべからず」に出演のシルス夫人たるドリス・ケニヨン嬢で、ジョージ・フォーセット氏、アーサー・ストーン氏、チャールズ・セロン氏、ポール・ハースト氏等が助演している。

1927年製作/アメリカ
原題:The Valley of the Giants

ストーリー

プライス・カーディガンは欧洲遊学を終えてカリフォルニアの父の許へ帰路を急いでいたが、同じ列車に乗合せたシャーリー・サムナーという美しい娘さんと何時か親しい仲となった。プライスの父はカリフォルニアの処女林に最初の斧を入れた開拓者の1人で、今では指折りの材木会社の社長だったが、競争相手の悪辣なペニントンに近頃壓迫され勝ちだった。ペニントンは皮肉にもプライスが知り合いになったシャーリーの叔父だった。ある日プライスが自分の身の危険を忘れて狂奔中の列車からシャーリーとペニントンとを救ってからは、叔父の感情などには頓着なしに若い2人の仲は加速度的に進展し、離れ難き間柄になった。そのうちにペニントンはその所有鉄道によってカーディガン製材会社の木材運搬を拒絶し、カーディガン履滅を計った。之を防ぐためには自ら鉄道を敷設する以外に途なしと知ったブライスは、友人バックをしてペニントンに懐柔されている町会議員連を巧みに瞞着して鉄道敷設権を獲得せしめた。そして直ちに鉄道敷設に着手すると、ペニントンは多勢の部下をして之を防害せしめんとした。しかしブライスの奮闘とカーディガン家に恩を感じている職人一同の力によって鉄道は完成された。その時にはカーディガン製材会社に新社員が加った。それは新婚の喜びに輝いたシャーリーであった。

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