劇場公開日 2013年9月7日

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「重厚感に欠ける」大統領の料理人 talkieさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0重厚感に欠ける

2023年7月3日
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鑑賞方法:DVD/BD

制約があって、思う通りの仕事ができないことは、どんな業種のどんな職場でも同じではないでしょうか。
それを考えると、結局はオルタンスは、その制約を克服できずに職場(大統領専用のプライベート厨房)を去り、次への資金稼ぎとして、南極基地の料理人を引き受け、その職場も「年季」を明かせて去っていく…。
結局は、それだけのお話に終わってしまったように思われます。評論子には。

本作の邦題になっている「大統領の料理人」だった時代には、自分が担当する大統領のプライベート厨房と、大統領主催の晩餐会などの料理を担当する(?)メインの厨房との対立・確執(=縄張り争い?)などが、もっともっとあったようにも思うのですが、そのへんは、デザートの一皿をめぐってあっさりと描かれているだけで、どうも「うすっべら感」が否めないようです。
晩餐会向けの百人前、二百人前の料理と、直前になるまで参席者の人数が確定しないようなブライベートな会食の料理とでは、メニューの組み立てがまったく違ってくるであろうことは、その世界にはずぶの素人の評論子にも容易く想像のつくところです。

毎日の大統領の食事を作りながらも、大統領自身とのヒューマンな接触が少ないという苦悩があるなら(実話モノとは言いつつも、映画作品としての脚色を多少は加えてでも)そのへんのエピソードを加えて、作品としての「重厚感」を醸し出すこともできたのではないかとも思われます。評論子には。

そんなこんなで…。
食欲がそそられる数々のフランス料理の一皿に彩られてはいるものの…、彩られているにも関わらず、否、彩られているからこそ余計に、ストーリーの内容的には「それだけ」に終わってしまい、殆ど心には刺さらない残念な一本だったと思います。評論子は。

(追記)
なぜ、コックコートを着用しなかったのでしょうか。彼女の厨房で。彼女は。
サポート役を勤めるパティシエは、いつもいつも、ちゃんとコックコートを着用していました。
評論子の管見かも知れませんが、矜持として料理人は厨房ではコックコートを着用するものだと思うので、その点、不可解な一本でした。評論子には。
その点は、事情に詳しい方、あるいは本職の方に、お考えをお聞きしたいところです。

talkie