劇場公開日 2012年11月3日

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「本格犯罪映画の醍醐味と男たちが織り成す重厚なドラマにノックアウト!」黄金を抱いて翔べ 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5本格犯罪映画の醍醐味と男たちが織り成す重厚なドラマにノックアウト!

2012年11月7日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

興奮

知的

高村薫のデビュー小説の映画化。

大阪の銀行の地下に眠る金塊の強奪。
「黄金の七人」や「オーシャンズ11」のようなエンターテイメント要素たっぷりの内容かと思いきや、意外や意外、シリアスでハードな展開に度肝抜かれる。

後半は監督・井筒和幸のエネルギッシュな演出が冴え、ハラハラドキドキの本格犯罪映画の醍醐味たっぷりだが、前半は計画に参加した男たちのワケありのドラマが重厚に交錯。
借金を抱える者、命を狙われる者、暗い過去を持つ者…。
金塊の名の下に集い、それぞれの人生と相対する。
裏切り、思わぬ邪魔、トラブル、友情と過去との対峙…。
それらを打破するかのように実行される綿密で大胆な計画。
その末に男たちは何を抱いたのか?

妻夫木聡、浅野忠信、桐谷健太、溝端淳平、東方神起チャンミン、西田敏行、誰一人浮く事なく気合いの入った演技を披露。

20年前雑誌掲載時から映画化を狙っていた井筒和幸の意気込みを感じる。

近大