劇場公開日 2012年5月26日

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「究極に歪められた愛の結晶」私が、生きる肌 全竜さんの映画レビュー(感想・評価)

2.5究極に歪められた愛の結晶

2012年7月20日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

寝られる

奇想天外なストーリーと、マリサ・パレデスの裸体に惹かれて、劇場へ向かったが、案の定、途中で寝てしまった。

《酒を呑むなら映画の後》という前回の教訓が全く活かしていない自分の愚かさを嘆いても仕方ない。

しかし、そもそも美容手術に取り憑かれ歪みきった主人公に感情移入できないもどかしさが更なる睡魔を引き連れていった。

女性に向かって、様々なサイズのぺニスオブジェを強要する悪趣味なエロスも拒絶反応の一因と云えよう。

物語が進展し、理想の女性が完成するに連れ、彼女の正体が実娘の犠牲を踏まえて明らかにされる。

そんな悲痛まみれの真相は、凶行云々というより、作品全体を不可解な眼で迎えさせるに充分だった。

『トークトゥハー』でもそうだったが、アルモドバルの描く官能的世界観は理解しがたい濃さが詰まっていて苦手やなと改めて思った。

全身手術に暴走する人間の悲劇という点では、『ヘルタースケルター』よりは見応えあるかな。

こういうパンチの効いた映画は、先ずアルコールを抜いてから観ないとアカンな…とビールがたっぷり溜まった腹をさすりながら痛感した帰路であった。

では、最後に短歌を一首

『憎しみを 刻みて紡ぐ 過去と愛 生け捕る螺旋 神に背いて』
by全竜

全竜