劇場公開日 2017年7月1日

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「何が面白いのかわからない」パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊 耶馬英彦さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0何が面白いのかわからない

2017年7月18日
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鑑賞方法:映画館

寝られる

 このシリーズは見たり見なかったりだ。ディズニー映画だからというバイアスは特にないが、価値観はアメリカ映画に共通する「家族が一番大事」であることに変わりはない。ディズニーは特にその傾向が強い気がする。
 ジャック・スパロウは行き当たりばったりでお人好しの船長で、海賊らしさはまったくない。特に秀でた才能がある訳でも、人格に優れている訳でもない。この人物に魅力を感じる人と感じない人がいて、私は後者のひとりだ。従って主人公にまったく感情移入できない。つまり映画を観ても全然面白くないということになる。
 しかしこの映画がシリーズでずっとヒットしているということは、どこかにそれなりの面白さがあるはずだ。今回は斜に構えずにニュートラルな気持ちでこの映画のよさを見つけるつもりで観た。

 国も役人も恐れないジャック。~やくざをはじめ、大抵のアウトローは既成の権威や権力を恐れない。
 剣の腕がそこそこのジャック。~元々相手を殺す気がないのに戦って、会話で優位を得ようとするのは、詐欺師も同じだ。
 ユーモアのセンスがあるジャック。~笑っているのは本人だけ。売れない漫才師と同じだ。

 ということで、ジャック・スパロウはやくざで詐欺師の売れない漫才師という程度。やっぱり全く感情移入できなかった。残念だがこの映画は私には合わないということだろう。主人公が超軽量級の上に、価値観が浅薄すぎる。

耶馬英彦