劇場公開日 2012年6月23日

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「この二人だからこそ。」ワン・デイ 23年のラブストーリー オイラさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0この二人だからこそ。

2012年6月17日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

幸せ

一番大切な存在だとお互い感じながら、恋人ではなく親友という関係を選んだ男女のお話。

大学卒業22歳からの23年間のエマとデクスターにはそれぞれの生活があって、仕事で悩んだり、別々の土地でそれぞれ別のパートナーとの暮らしを持ったこともあった。

けど、ボロボロに傷ついた時に求めてしまうのは「親友」である彼・彼女の支え。

…って言えば美しいけど、異性として惹かれ合う気持ちがある二人なもんだから複雑なのね。

正直、自分の経験を思い出してかなり共感しちゃいました。

自分の気持ちを殺していることは分かりながら、自由な彼を誰より厳しくも優しく見守ることを選んだエマは、
「それが出来るのは私だけ」という自信や使命感や、小さな幸せを感じてもいたはず…とオイラは思うんだ。

そのくせ時々、デクスターへの想いを抑えきれない表情を見せるエマ。

こう言葉にすると、「切ない」とか「もどかしい」を通り越して苛立たしくなりそうなもんだけど、

アン・ハサウェイ演じるエマの、自分を律しようという気持ちと、デクスターに対する真面目な愛情とのブレンドがホントに絶妙なんだ!

ジム・スタージェスが演じるデクスターもそうだったな。

身勝手でチャラチャラふわふわした情けない「放っておけないダメ男」の部分が全面に出ていながら、嘘の無い素直でチャーミングな男性でもあった。

エマとの関係から成長した姿は、大らかで頼もしかった。

愛情って、ストレートなばかりが美しいとはオイラ思わない。この物語のような遠回りの愛情を讃えようとも思わない。
ただ、この二人には必要な愛情のカタチだったんだな…と感じたよ。

魅力的な二人・風景・ファッション・音楽…美しい映画だったな。

チキチンッ♪

オイラ