劇場公開日 2012年6月15日

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「ドロドロとキラキラの両面ファンタジーが楽しめる」スノーホワイト ロロ・トマシさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ドロドロとキラキラの両面ファンタジーが楽しめる

2012年6月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

ファンタジー要素、取り分け中世を題材に扱ったRPGゲーム的世界観を上手く抽出してるなー、と感心しました。

白雪姫をベース(「鏡よ鏡」の王女のリップサービス、七人の小人、毒林檎)にしつつそこに付け足す映画なりの拡大解釈というか、ファンタジーで充満させた地球とはまた違う次元のお話というか。
黒魔法が蔓延し傀儡の兵隊が襲いかかりトロールが跋扈しフェアリーが飛び回りシシ神(?)が手を差し伸べ、旅の仲間と悪を討伐する―バッチリ、ファンタジー好きの要素を詰め込んどります。
幻想世界の構築という意味に於いては間違いなく合格点!文句なし!でした。が。んー。

肝心のストーリーが思った程そのラインに乗れてないかなあ、という。
白雪姫の芯の強さは何処から来るのかみたいなバックボーンが上手く描かれてないし(幽閉されてたのに運動神経抜群だったり)、ラブストーリーを軽い三角関係要素にした割りにゃ結構サラっと流しちゃってるし、黒い森の説明みたいなもんがあんまりないし、意外にストーリーが単調というにはアレだけどテンポよく切って二時間以内に収められなかったのかな、とか。正直、後半から少し飽きちゃったんですよね。
毒林檎を齧る件に持ってくるまでにどんだけ時間掛けてんだよ、と。

いや、までもそれを補って余りある幻想描写と王女シャーリーズ・セロンの若返り老け戻り劇場のお陰で満足度は高かったです。
クリステン・スチュワートの猪木チックしゃくれの逞しさ、ヘムズワースのワイルド感も良かった。

ファンタジー好きにはお勧めです。

ロロ・トマシ