劇場公開日 2006年6月17日

「最後に現代の第九演奏を入れる必要はなかったと思う」バルトの楽園(がくえん) UNEmiさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0最後に現代の第九演奏を入れる必要はなかったと思う

2021年1月25日
PCから投稿

「人間は信頼すればそれに応えようとする」
きっとこれは、真実なんだろうね(例外はあるだろうけど)。

戦争捕虜収容所は、うまくすれば異文化交流の場所になんだなぁ、と感心した。

ただし、全体的に綺麗過ぎる。
そこに偏りや、「感動させるべし」という目論見を感じないではない。
この中では、収容所のあり方に反発する人はごく少数しか描かれていないが、実際には「うまさん」みたいな人はもっとたくさんいただろう。
板東の収容所だけが楽園のように描かれているけれども、他の収容所でだって、多少の交流はあったかもしれない。

そういうことを織り込めれば、もっとリアルになったんじゃないだろうか。

ドイツに帰国した兵士たちが、板東でのことをどう語っていたのか、書いていたのか、そっちがわの視点も見てみたい。

UNEmi