劇場公開日 2013年12月6日

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「ハリウッド版『里見八犬伝』」47RONIN ロロ・トマシさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ハリウッド版『里見八犬伝』

2013年12月6日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

楽しい

興奮

去年か一昨年かその辺りからですかね、何やら「キアヌ・リーブス主演の忠臣蔵をハリウッドが撮る」みたいな噂というか情報が流れたのって。
最初は「何かの冗談だろ?」「仮にそんな企画があったとしても立ち消えになるんじゃね?」ぐらいに思ってたら、いや~ガチでやっちゃいましたねぇ。
予告編が満を持して解禁された時なんかもネット界隈じゃ軽く事件でしたよね。「え?これは一体何の悪ふざけだ?」と思うぐらいに、もう、なんというか、びっくりでしょ?
まず忠臣蔵じゃないし、その地が日本なのかどうかも不明瞭なファンタジー世界だし、妖怪みたいな菊地凛子は出てるし、地下闘技場とか骸骨野郎がわんさか出てくるしで、地雷要素しか見当たらなくて。
ああ、この物件は近寄らない方がいいよね、的な。

で、まあ観ちゃったんですが。

これはこれは、いやいや。
深作欣二の1983年『里見八犬伝』の21世紀バージョンアップ版だなと。
なんというか、忠臣蔵の枠を借りた純然たる冒険活劇という印象です。
確かに。確かにデタラメな日本描写です。もう笑っちゃうぐらいに。つか日本じゃないです。劇中で日本て言ってるけど日本的なものです。
ただね、もうそれはきっと製作者というか監督も日本人キャストも重々承知していて、もうデタラメって分かって開き直って作ってる感じなんですよね。
大和魂、赤穂浪士イズムを帯びた大型エンターテインメントなんだよ、という。

何だかんだで楽しめちゃったというね。普通に面白かったです。

ロロ・トマシ