劇場公開日 2011年7月16日

「2回目で惚れた」コクリコ坂から くーさんの映画レビュー(感想・評価)

4.52回目で惚れた

2023年7月15日
iPhoneアプリから投稿

昔観たときは良さがわからなかった。
確か、カルチェラタンって何?となってガリ版とか知らないし、劇中の歌も知らないから入り込めず、学生たちの台詞聞き取れなかったり理解できなかったのが大きいんだと思う。

今回は字幕をつけて観たせいか、理解しやすかった。
改めて観ると、風間父や理事長も声が小さいのとかすれがちなのとで聞き取りづらかった。

演出上そうなるときもあるだろうけど、台詞がわからずに物語を理解できず、それ故に良さがわからないのは残念すぎるから、そういうことがないといいな…

海ちゃん(メル)と風間の恋、メルと母の絆、父たちの友情、
学校も大切な舞台なんだけど、そこよりはメルと風間を中心とした人間模様に魅かれた。

パリが好きになったことで気付けたことがいくつかあった。
カルチェラタンが何であるか→パリ セーヌ川西岸の文化面で豊かな地域
海ちゃんのメルってフランス語で海をメールということからか!(トトロのさつきとメイを思い出したり)と自分で気付けたのも好きになった理由のひとつかも。

でもこういうことって気になると、わからないまま終わってしまうことで消化不良感から不満を持ちやすいから、簡単でいいから理解の手助けになるような、連想させる描写があるといいな。

昔の話だし、長女が自分を犠牲にして他人に尽くすのは当然だったのだろうけど、「お肉買ってきて」程度のお願いごとを聞かない妹弟、それを咎めるどころか「家政婦に頼まなかったのか」と訊ねてメルの落ち度かのように言う祖母にイラついてしまった。
(特に妹!姉の帰りが遅くなったのはあんたのせいなのに、手伝いもせずテレビかよ!!と)

横浜が舞台らしいけど、私はあくまで映画の中の世界が好きかな…
絵が美しかっただけに、写実的な現実に魅かれない。

吾郎監督の中では1番好きかな。

くー