劇場公開日 2010年11月20日

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「嘘っぱちだと、分かっちゃいるが・・・」パラノーマル・アクティビティ第2章 TOKYO NIGHT ダックス奮闘{ふんとう}さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0嘘っぱちだと、分かっちゃいるが・・・

2011年3月15日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

怖い

TV、映画でカルト的人気を博したフェイク・ドキュメンタリー作品「放送禁止」を手掛けた長江俊和監督が、アメリカで脅威の興行成績を叩き出した「パラノーマル・アクティビティ」を、舞台を日本に移して映画化。

いや・・・嘘っぱちであることは理解している。巧妙な仕掛けで、観客を見事に誤魔化していることも知っている。それでも・・この奇妙な寒気には、勝てない。

何でもない会話を細かく、細かく積み重ねてリアルな現実に近付き、一気に観客を恐怖に突き落とす手法を「放送禁止」で私達に突きつけた長江俊和監督。本作でも、その正攻法で攻め立て、やっぱり私達は恐怖に打ち震えてしまう。

小さな音に始まり、動き、破壊、髪まで引っ張り、徹底した「それっぽさ」を持ち込み、観客を全力で恐怖に引きずり込んでいく迫力は流石の一言。終盤は、中村のいま一つな演技力に多少萎えてしまう部分があるのは、否めない。それでも、青山姉さんの心霊現象よりも何気に怖い顔面蒼白状態に、嘘、演出を越えて身悶えさせていただける。

深夜、明かりをちょっと暗くして、目を隠せてしまうクッションをしまい込んでじっくりと、本作のいやらしい恐怖に溺れていただきたい。それにしても、この作品を映画館で、最後までしっかり観賞できた人は、いるのだろうか・・・お化け屋敷が大嫌いな私は、そんな方を心より尊敬してしまう。

ダックス奮闘{ふんとう}