劇場公開日 2011年4月29日

「原作の雰囲気そのままに、原作以上のシーンもあり^^」阪急電車 片道15分の奇跡 septakaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0原作の雰囲気そのままに、原作以上のシーンもあり^^

2011年10月6日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

幸せ

ホント、原作一部変っていたけど、
雰囲気はそのままで良くなっていたところもあった!
一番のサプライズは、大好きな役者さんが次々に
登場をしてきたことかな!!

〈 年齢と考え方は関係ないのよ 〉
〈 自分の意志で涙を止められる女性になりなさい 〉

■キャストに驚き!!
実は、中谷美紀さん、戸田恵梨香さん、宮本信子さん、
このお三方以外、誰が出演しているか知らなかったんです。

だから、いつも小説を読むときは、それぞれの登場人物に、
俳優さんを当てはめて、頭の中で、表情・口調・間を想像しながら読む、
わたしにとって、ストーリー以外のもう一つの楽しみは、あの登場人物は
どなたが演じられているんだろう?それを確かめたかったのもあったのです。

オープニングから次々に好きな役者さんが・・・

 ・鈴木亮平さん(兵庫県)『ふたたび』(10)
 ・芦田愛菜ちゃん(兵庫県)『告白』(10)
 ・大杉漣さん『(出演作多し)』
 ・谷村美月さん(大阪府)『ボックス!』(10)
 ・勝地涼さん『幸福な食卓』(07)
 ・南果歩さん(兵庫県)『(出演作多し)』
 ・森田涼花さん(京都府)『侍戦隊シンケンジャー』(10)
 ・黒川芽衣さん『色即じぇねれいしょん』(10)
 ・相武紗季さん(兵庫県)『ゴールデン・スランバー』(10)
 ・玉山鉄二さん(京都府)『ハゲタカ』(09)

なんと、出演を知らなかった好きな俳優さんが、
10名も登場してきたのだからたまりません!!

特に、芦田愛菜ちゃんと、勝地涼さんは、
本を読んでいたときに、頭の中で当てはめていた
役者さんそのままでしたので、スクリーンで姿を
見たときは喜び倍増!驚き炸裂!!でございました。

もう、何度、スクリーンを見ながら、
両手で口を押えて、前のめりになってしまったことか!
わたしのうしろに座っていた人、わたしの体があまりにも、
前に行ったり後に行ったりしていたとも思いますので、、、

挙動不審&大丈夫か!この人は??

きっと戸惑わせてしまったでしょう。
すみませんでした、この場をお借りしてお詫びさせて頂きます。

■映画全体
阪急電車、今津線が舞台です。

〈注目点1〉
先ほど挙げた俳優さんの出身地も書いたとおり、
関西弁がネイティブな言葉になりますので違和感ゼロ。

〈注目点2〉
・読売テレビ(日本テレビ系列)
・関西テレビ(フジテレビ系列)

関西民放キー局が製作委員会に相乗りしています。
おそらくキー局が相乗りした作品は、これが初めてでは?

〈注目点3〉
阪急電車、撮影のために、
特別電車を走らせまくる気合の入れよう!

宝塚歌劇団のかたも出演されています。
ただ、原作には触れられていた仁川駅の
阪神競馬場についてはノータッチでした。
ここは、曜日感覚を重視したのかな?と解釈しました。

〈注目点4〉
エンドロールも見てください!
エンディング曲、こちらも大阪府出身aikoさん。

この曲もいいのですが、
メインはテロップの後ろに流れる映像。

阪神・淡路大震災で被災されたかたの
メッセージオブジェが映し出されます。
これは、東日本大震災で被災された方への
メッセージにもなっていると思います。

原作では、このオブジェが、
真剣な話と、笑いを誘うキーになっていたのですが、
今作では、その部分を割愛し、あえてエンドロールに
持ってくることで、その言葉の意味と言葉の底力を、
鑑賞している人に、もう一度考えてもらいたい!
そんな位置づけにしているように感じられました。

映し出される時間は、長くはありませんので、
見逃さないように、気をつけてください。

〈注目点5〉
キャスティングはビンゴしまくり!!

誰一人、外れている人はいません。

一番あっていたのは
宮本信子さん芦田愛菜ちゃんペアかな。

どうやるんだろ?

物凄く楽しみにしていたシーンが
終盤にあるのですが、期待を上回る掛け合いを魅せてくれました。

ここが唯一、映画館全体から笑いが起きたシーンでした。
(わたしと右斜め後ろの男性は、他のシーンでも笑いっぱなし(苦笑))

★彡     ★彡

原作で人目を気にして必死に笑いをこらえるほど
ツボにはまったシーンがあったのですが、そこは、
残念ながら、笑いをつかめず流れてしまっていました。

逆に、中谷美紀さんと小学生の女の子のシーンは、
原作では、あまり刺さらなかったのですが、映画では
グサッと突き刺さり、感涙をしてしまいました。

脚本が岡田惠和さん、
監督が初映画監督とはいえ
『白い春』(09)『僕の生きる道』(03)で
演出を手掛けていた三宅喜重さんですから、
そりゃ、面白くもなりますよね(納得!!)。

一緒に見るお客様次第では、
最初から最後まで笑いっぱなしになるかもしれません。

文句なしの5点満点でございます!
あっ、ストーリーにほとんど触れてない(苦笑)

septaka