劇場公開日 2011年4月29日

「“心地良い”とはこの映画のためにある言葉」阪急電車 片道15分の奇跡 gsacraさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0“心地良い”とはこの映画のためにある言葉

2011年6月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

幸せ

説明臭くなく、丁寧にストーリーが編まれており、分かりやすくてただただ作品の雰囲気に身を委ねたくなる。そして紆余曲折はありながらも、最終的には自然と微笑みを浮かべてしまう、そんな映画です。

実は、鑑賞後に原作を読みました。驚いたことに、映画の方が分かりやすくて面白くて充実しているという、映画人生30年近くで初めての出会いを経験しました。

演出・脚本が素晴らしいということでしょう。もう一度見たい作品です。

出演者では、戸田恵梨香がお気に入りです。最初のシーンではそれと気付けなかったくらい、うまくキャラクターの雰囲気をまとっていました。そして電車内での出来事を経て、彼女にとって大きな決意を固めるシーン・・・「良し、決めた!」という強い想いが伝わってきました。
(それに、ホットパンツ姿が非常に魅力的でもありました。ゴージャス♪)

中谷美紀、南果歩なども、それぞれ楽しませてもらいました。

ただ、宮本信子演じる老婦人だけはどうなの?という感じ。
髪型等からすると、おそらく70代以上の設定を目指したのかと思いますが、動きや雰囲気がどう高く見積もっても60代前半の若々しさ。画面に現れるたびにギャップを押し付けられるためどうにも素直には受け入れられませんでした。

彼女が絡むストーリーも良かっただけに、残念な部分です。
これが無ければ、4.5点にしたのですが。

gsacra