冷たい熱帯魚のレビュー・感想・評価
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情け容赦ないストーリー、そしてエログロにつき閲覧注意。映画としては面白かった。
タイトル通り、本当に情け容赦ない世界です。人間の真実を暴きだすかのような登場人物の姿を見てしまい、明日から誰も信用できなくなりそうな、そんな凄まじい映画でした。愛情など幻想だと云いたかったのでしょうか。そんな世界を描いた傑作だと、私は想います。
グロい映画の代名詞
この映画を観るのは3回目。この映画を観て邦画って面白いなと気づかせてくれた作品。人間のグロい部分を表現したら N O1.園子温監督の代表作。お決まりのエロとグロさで飽きさせない展開。刺激が強すぎるので、グロいものが嫌いな人は観ないことをおすすめします。
実際の事件をモデルにした狂気の物語
実際に埼玉県で発生した「埼玉愛犬家殺人事件」をモデルとした映画だという程度の事前知識で鑑賞。多くの映画ファンから高い評価を受ける作品ということで期待は高かったものの、エロありグロありのR18作品ということで、グロの苦手な私はちょっぴり緊張しながらの鑑賞です。
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小さな熱帯魚店を営む冴えない男性である主人公の社本。妻とは死別して新しく別の女性と結婚するも、前妻の娘である美津子は新しい母親を快く思わず、また後妻の妙子は美津子に対して後ろめたさを感じており、家庭環境は冷え切っていた。
ある日美津子がスーパーで万引きを行い、社本夫婦は謝罪に訪れる。激しく憤るスーパーの店長をたまたまスーパーに来店していた村田という男が店長を宥め、事なきを得る。
偶然にも村田も熱帯魚店を経営する男だったため社本と意気投合。お互いの店を見せ合ったり美津子が村田の熱帯魚店でバイトを始めたりして親交を深めているうちに、社本は村田からビジネスの誘いを受けるのだが、ここから事態は急速に動き始めるのであった。
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大規模な熱帯魚店「アマゾンゴールド」を経営する村田は人当たりが良くて社交的な中年男性という感じ。しかし、若くてセクシーな奥さんを連れて高級外車を乗り回したり、自分の店の従業員に「フーターズ」のような露出の高い服を着せて接客させたりするあたりに、彼の裏の顔がチラリと垣間見えます。
社本が同席する場所で平然と行われる殺人と死体処理。突然の出来事にパニック状態で言葉も発せない社本とは対象的に、談笑しながら死体の解体を行う村田夫婦。社本と村田が対比的に描かれることによって、村田の猟奇性が際立って感じられる見事な描写です。
私個人はグロテスクな描写が苦手なのですが、死体解体のシーンはあまりにもグロテスクすぎて一周回って作り物感が強かったせいで、逆に大丈夫でした。でも、グロ苦手な方は注意です。
終盤に向けて、社本の心理描写が丁寧に描かれてます。彼がどんどん精神的にも疲弊している様子だったり冴えない父親だったのに亭主関白のような言動をするようになるなど、切羽詰った状態にある彼のギリギリの精神状態が感じられる、恐怖すら覚える描写でした。
ラストシーンはイマイチよく分からなかったですね・・・すんません。
出演する俳優陣も素晴らしかったですね。
主人公の社本役の吹越満さんも素晴らしかったが、やはり一際異彩を放っていたのが猟奇殺人犯である村田を演じたでんでんさん。いつも笑っているお調子者のオッサンから殺気を放つ猟奇殺人犯までを演じる幅の広さと切り替えの早さ。画面越しにも伝わる恐怖感がありました。日本アカデミー賞の助演男優賞を受賞されたのも納得です。
狂気の名演技
でんでんを筆頭にメインキャストの狂気にゾクゾクする。
単なるグロというレビューもあるが、グロさだけじゃなく、本格的な人怖。ラストは上手くまとめたし、いい終わり方。ただ、見終わった後、凄く暗い気分になる。
でんでんが死ぬ間際の『お父さん許して、もう逆らいません。』って台詞。一体どんなトラウマを負えばあの怪物が生まれるのか。
実際の事件を元に作られた作品だが、怪談和尚こと、三木大雲さんの実体験も元ネタになってるということで興味を持ちました。
ペットショップで毒薬とか三木和尚の体験談が元になってると思われる。
実話かと思うと恐怖でしかない。
1993年に起こった埼玉愛犬家連続殺人事件をベースとした園子温監督・脚本の恐怖作品。
『アマゾンゴールド』という熱帯魚店を経営する村田役のでんでんの演技は絶妙でとにかく怖い。
久々。
ちょっと本当にダメでした。
普段見ている映画に比べて、どこがと言うより全部生理的に受け付けませんでした。
一応日本でなの通っている監督の作品かと思いましたが残念です。
ちょっと日本映画界が心配です。
吹越さんえぐい
どのシーンも頭にこびりつく胸糞の悪さだけど
村田をバラすシーンのいままでと違う吹越さんの「気」が目に見えて変わり
ドキッとさせられた
娘が親の死により更生するのかつまらんなって思ってたらちゃんとクズで安心した
体力をつかう映画
観よう観ようと思いながらもあとに回していた作品。
頭を殴られるような衝撃的なシーンばかりで体力を使いました。でもあっという間に2時間25分が終わりました。
村田はサイコパスで頭おかしいですが、自分勝手で自分の意思があり、自分の力で立った結果、富を手に入れている。一方で、社本は自分の意思がなく全て流される、拒めない人間である結果、村田に巻かれて流されていつの間にか村田の共犯となった。社本は誰しもなりうる可能性があるなと思いました。
村田の殺しややり方が強引な点はよくないですが、自分の意思を持っている点は見習うべきだと思いました。
最初から最後にいくにつれて社本の精神は狂っていっているが、村田を殺したあたりから自分の意思に従って動く(いい方向には向かっていないけど)ようになったところからはさらに引き込まれるものがあったと感じました。
非常に気分の悪くなる映画
とても見応えのある面白い映画でした。と同時にしばらくは明るい映画でリハビリをしたいなとも思っております。
映る物の全てが古臭く安っぽくみっともなく思える様な映像でした。唯一明るく華やかに思えたのは解体シーンくらいでしょうか。他は富士山ですら平成中期の田舎の一部でした。
北野武がバイオレンスを飾らずクールに描いたのに対して、もう少し感情を感じる描写だったと思います。その分、胃がむかつくような血の魅力に溢れた作品でした。
主題は家族愛でしょうか。(正直なところスプラッタに終始気圧されて、そこまで気が回りませんでした)
全て暗示的で、村田に出会わなくても「そう」なったと思います。
園子温のせいでエグいものに慣れてしまう
園子温の凄いところは、レビューが真っ二つになるところ。
と、いつも思っていた。
これ以降はどこかに魂を売ったような作品が出てくるけれど、
紀子の食卓、愛のむきだしの次に好きな作品かも。
実際に起きた猟奇事件を元にしたようですが、
村田のようなオジサンは本当によく居る。
特に田舎に。
喋りの圧力が凄くて、周りに否と言わせないタイプ。
本当にキライ。
でも、30人以上も透明にしておいて、捕まったら死刑だって台詞に笑わされる。
怯えるの、そこなんだw
こういうスプラッタ系は、対称的な美しいものをだして来がちだけれど、
そんな甘いことを言わせない園子温はとても好き。
人を華美し過ぎないのがいい。
有名な女優さん使っていたら、こうはならなかったね。
吹越満はラストシーン以外はなんの文句もない。
あんなオジサンいるいるで共感できた。
にしても、作り物とはいえ、私たちの目はどんどんエグいものに慣れていく。
こっちの方がどうかと思ってしまうな…。
常識人の考える「狂気」
前半面白いかな?と思ったのですが、ラストが意味不明。当たり前ですが「つくられた狂気」にちょっと恥ずかしくなりました。
村田演じるでんでんさんの演技力だけで持っている映画。
園子温は合わないかも。
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