劇場公開日 2011年4月23日

「21世紀型人情映画の最高傑作だ!」まほろ駅前多田便利軒 念仁朴さんの映画レビュー(感想・評価)

5.021世紀型人情映画の最高傑作だ!

2011年5月9日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

幸せ

この映画全体に貫かれているテーマは「人生、やり直しはできるよ、ただ
可能性は少ないけど。。。」って感じかな。

多田も行天も、ルルやハイシーも由良も凪子もシンちゃんも、みんな同じ
テーマの中で自分の人生を演じている。そして、この人たち、何かしらの
「傷」を持っている。ややもすると、諦めたくなるような人生のギリギリ
感が全員にある。だがしかし、まほろ(町田)という東京でも神奈川でも
ない「この街」はすべてを受け入れてくれる。

それは何故か?それは、まほろの街全体がもつ「懐の深さ=人情」ではなか
ろうか。

実にいい映画だった。配役も大変よろしい。久々の大傑作だ。
ただ、あまり世間には話題になっていない。しかし、それ自体がこの映画
らしいし、非常にまほろ(町田)っぽいのだ(笑)。

すべてが人情で流されて(許されて)しまいそうな緩さ(弱さ)、それが
「多田便利軒」なのだから。

念仁朴