劇場公開日 2010年11月13日

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「財津一郎さんを偲んで 「ひっじょーにきびしーいっ!」」ふたたび swing me again 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)

2.0財津一郎さんを偲んで 「ひっじょーにきびしーいっ!」

2023年11月19日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

単純

幸せ

10月14日慢性心不全のため東京都の自宅にて89歳で他界

塩屋俊監督作品初観賞
矢城潤一脚本作品初観賞

財津一郎さん映画での遺作

祖父と孫のロードムービー
赤いジープから白いオープンのスポーツカー
父からは祖父は事故で亡くなったと聞かされていたが本当は生きていた
祖父はハンセン病養護施設で半世紀のあいだ隔離されていた
昔の仲間に会うため帰省を決意した健三郎は神戸にある息子の家に引き取られることに
しかしすぐに家を飛び出して昔の仲間に再会する旅に出た
孫が運転する車に乗って
昔のジャズ仲間と一緒に「cool jazz quintetto」のメンバーとして神戸にある憧れのジャズクラブ「ソネ」でふたたびセッションするために
トランペットは祖父から孫に

出演者で故人になっているのが財津一郎の他数名
監督でさえ亡くなっている
合掌

喜劇俳優財津一郎大真面目に最初から最後までシリアスな芝居
一応鈴木亮平が主人公だが実質的には財津一郎が主演といえる
それなのにこの映画にはユーモアが足りない

厚生労働省日本医師会推薦
そしてハンセン病の歴史について
重い
重すぎる出だし
美空ひばりのコンサートの第一曲目なら『悲しい酒』より『真っ赤な太陽』が良かろう

クライマックスのジャズコンサートでさえ盛り上がりにかける
俳優が演奏していないからだ
脚本や演出にも問題がある

ハンセン病!ジャズ!合体!『ふたたび swing me again』!ダメー!

矢口史靖監督の名作『スゥイングガールズ』と比較すると雲泥の差
月とスッポン
お天道さんと番頭さんくらい違う
手堅く無難なものを作ったつもりがそちらこちらに粗さが目立つ究極の凡作が完成してしまった
設定があまりにも不自然なものが多かった
MINJIが一人二役の意味がないしそもそも在日でもない韓国人がなぜ日本のハンセン病養護施設で働いているのですか
日本の俳優2人がそれぞれを演じるべきでしょう
韓国の俳優を変な使い方しないでください
面白くもないし感動もしない
全くもってつまらない

ひっじょーにきびしーいっ!

配役
ジャズトランペッターで大翔の祖父の貴島健三郎に財津一郎
健三郎の孫でジャズ好きの大学生の貴島大翔に鈴木亮平
健三郎の息子で大翔の父の貴島良雄に陣内孝則
良雄の妻で大翔の母の貴島律子に古手川祐子
良雄と律子の娘で大翔の姉に中村麻美
若い頃の貴島健三郎に青柳翔
良雄の母でcool jazz quintettoではピアノを担当していたゆりっぺこと野田百合子にMINJI
ハンセン病養護施設の看護師のハヨンにMINJI
cool jazz quintettoでジャズベーシストだった吉川辰夫に犬塚弘
cool jazz quintettoでトロンボーン担当だった村瀬由紀夫に藤村俊二
cool jazz quintettoでドラム担当だった渋沢勝に佐川満男
大翔の恋人の彩乃に長谷部優
健三郎と同じ施設にいた大友に織本順吉
ソネのオーナーの曽根田に渡辺貞夫

野川新栄