劇場公開日 2010年7月3日

  • 予告編を見る

「刺激的というより、むしろガーリー」ガールフレンド・エクスペリエンス めぐ吉さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0刺激的というより、むしろガーリー

2010年8月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

マンハッタンで高級コールガールとして働くチェルシー(サーシャ・グレイ)。
1時間2000ドルでお客が彼女に求めるものは、
体そのものではなく、むしろ彼女と過ごす時間。

そんな“恋人とすごすような体験”を提供するプロであるはずの彼女の前に、
ある日、彼女自身も“恋人と過ごしている”と思ってしまうような客があらわれる。
“お客とは週末の旅行に行かない”という一線をやぶってまで
彼が待っているはずの避暑地に向かったが…

全米No.1ポルノ女優サーシャ・グレイ主演、とゆうことで
アダルトな方向からも注目を集めている作品ですが、
意外(?)にも、生々しいとか扇情的な印象はありません。

むしろチェルシーが、コールガールという職業でありながら、
時に無防備で、イノセントな、“一人の女の子”として描かれています。

これを観て、思い浮かべたものが二つ。

まず一つは、トレイシー・クワン著「マンハッタン・コールガールの日記」。
これはコールガールが主人公ながら
「ブリジット・ジョーンズの日記」や「SATC」と同列で語られるチックリット。
カンペキにガーリーな小説です。

今回の映画は、語り口がこちらの小説ほどポップではないけれど、
「コールガールらしくない、“女子”なコールガール」という点で似ているなあ、、、と。

そしてもう一つは、映画版の「ティファニーで朝食を」。
オードリーの可憐さゆえについ忘れがちですが、
この主人公ホリーの職業はコールガールのようなものだったはず。

「ガールフレンド・エクスペリエンス」の中でチェルシーが、
大きなサングラスをかけミニマムなドレスを着ているシーンがあったのですが、
オードリーを彷彿とさせました。
はたして、「ティファニー~」を意識した映画の衣装として選んだものなのか、
それとも、チェルシー自身が、ホリーをわざと真似て着ているという設定なのか、、、

そのチェルシーを演じるサーシャ・グレイ。

全米№1ポルノ女優とゆうことで、
もっと“肉食ってます!”みたいなカラダを想像していたのですが、
ぜんぜん違ってびっくりです。
形はきれいだけれど胸はごくごく普通(お尻はめちゃくちゃ色っぽい!!)。
顔立ちも、ちょっと影や憂いのある感じ。

こうゆうタイプだからこそ、ソダーバーグが起用したのでしょうけれど、
アメリカのポルノ女優のイメージがずいぶんと変わりました。

めぐ吉