劇場公開日 2010年7月10日

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「ヴァンパイアの正義」ぼくのエリ 200歳の少女 クリストフさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ヴァンパイアの正義

2019年9月5日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

ヴァンパイア、なのでホラーでしょうな。その要素は少ないですが。
現代社会に於いての「ヴァンパイア視点」、
つまり人間を殺してでも血を吸う、というモラルの欠如を、
この作品では、サラッと肯定してる所が素晴らしい。
ヴァンパイアのエリは、血を吸わなければ生きられない。
その対比としているオスカーは、いつも虐められていて、
その境遇を打破するには、いじめっ子をやっつける、
最終的には殺してでも、
とエリは助言し、
あたかもエリとオスカーの立場は同じだと説く。

同じヴァンパイア映画で最近見た「渇き」は、
彼らの欲望赴くままに生き血を啜っていたことが、
どうにも感情移入しづらく、解しがたいのに対し、
「エリ」では、ひょっとして自分も立ち位置同じ?とすら思ってしまう。

全体的には台詞も少なく、説明不足な設定とか、急な展開とか、
意味不明なシーンは多い。
例えば、エリと一緒にいたおっさんはどーゆー関係なのか。
そもそもあのおっさんがドジりすぎだし。
で、復讐しに来たおっさんは、
いとも容易くエリの家を見つけちゃうし。
あと、死体の処理とか雑だね。
「凶悪」のP瀧とリリーや「冷たい熱帯魚」のでんでんを見習え。

ラストもちょっとボンヤリしすぎだけどね。
あの信号は、字幕で訳して欲しかったな。
あと‘血の契り’って、「リトル・ランボーズ」でも出てきたけど、
北欧ではアルアルなんだろうね。
もう一個、人間の血の抜き方が、
韓国映画のそれとは真逆なのも、何か文化の違いなのかなあ、
ていうか、そんな文化もともと有ることがヤダなあ、と雑感。
泣ける話ではないけど切ない話。心に残ります。

クリストフ