劇場公開日 2010年11月5日

  • 予告編を見る

「ジョン・レノンたらしめる所以」ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ ロロ・トマシさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ジョン・レノンたらしめる所以

2011年1月9日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

全編を通して、ジョン・レノンを描くぞ!という気負いがなく、彼を伝説、神格化してない物語運びに好感が持てました。

シーンの繋ぎが唐突だったり、ワル?に目覚めるのが唐突だったり、唐突尽くしで若干の荒っぽさも目立ったんですが、話が進むにつれ、この『手法が功を奏した』とまではいかないけど、話自体に独特のリズムが生まれて、中盤終盤は全く気にならなくなりました。
まあ100分枠に手堅く納めるなら、仕方ないっちゃ仕方ないですし。

でも、これはやっぱりジョン・レノンの映画なんだな、と興奮したのも事実で、ポール・マッカートニーとジョージ・ハリソンが登場した時には「おお!」となりました。
「ジョン・レノン」てだけで、この映画は勝った様なモンですw

前述した様に、この映画、彼を神格化したり伝説として描いてはいません。
話にしたって「2人の母がいる特異」な点を除けば、波乱万丈でも、激しくドラマチックな展開がある訳でもない。
「ジョン・レノンも1人の悩める青年だった」という、若者特有の苦悩を描いた映画に過ぎないんですよね。
人となりを知るというか、等身大に出逢えたというか。うん、良かった。
終盤あたりの、怒涛の泣かせる展開に、3回ほど目も潤ませられたしw

ジョン「エルヴィスになりたい」
母「神はジョンをお与えになった」
でしたっけ?あのセリフのやりとりはゾクゾクしました。

ロロ・トマシ