劇場公開日 2011年11月11日

  • 予告編を見る

「戦略の常識は日々進化」マネーボール よしさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5戦略の常識は日々進化

2023年12月21日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

貧乏メジャー球団のGMが、斬新な指標を基にチーム作りに挑む物語。

ブラッド・ピット主演する実話を基にした作品ですね。今では、常識になっているセイバーメトリクスを本格的に導入した逸話を中心に描きます。
周囲、特に自チーム内との軋轢、そして軌道に乗らないチームに癇癪を爆発させる主人公。
成功のカタルシスや心地よさよりは、成功迄の息苦しさを中心に描きます。

そこから20連勝に繋がることでカタルシスを得られる展開なのですが、その転機の描き方が中途半端で、カタルシスを感じ難かったのが残念。

転機は分かるんですよ。でも、その描き方が不十分なので、メリハリなく感じてします。その結果、いつの間にか20連勝が始まっている印象となってしまいました。
例えば、ミーティングでの鼓舞を契機として描くとか・・・
例えば、監督との激論・和解を契機として描くとか・・・
例えば、一人の選手(例えばスコット・ハッテバーグ)にフューチャーして、出場機会をえられない苦しみをしっかりと描写し・・・出場し始めての活躍を契機として描くとか・・・
事実を基にしているので難しいとは思いますが、もう一工夫が欲しいと思います。

この作品を鑑賞して比較してしまうのは、メジャーリーグ。フィクション作品ではありますが、基本プロットは同じ。弱小チームが前半苦労して、後半巻き返しを図るストーリー。この作品は、オーナーというラスボスがしっかりといて、逆襲の契機となるミーティングがしっかりと描かれているので、後半の快進撃にとてもカタルシスを感じることが出来ました。

この作品も、そんなカタルシスを感じることが出来たら、評価はもっと上がったのかもしれませんね。

私的評価は普通にしました。

コメントする
よし