劇場公開日 2011年12月1日

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「せわしないけど見せ場満載、カラリと明るい冒険活劇」タンタンの冒険 ユニコーン号の秘密 浮遊きびなごさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0せわしないけど見せ場満載、カラリと明るい冒険活劇

2012年2月4日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

興奮

ずいぶん昔……確か日本版PREMIERE誌で読んだと思うのだが、
ベルギー出身のアクション野郎ジャン・クロード・バンダムも『タンタンの冒険』が大好きだとかで、
「もし実写化されたら主演をやりたい!」とインタビューで語っていた憶えが。

……敵に連続回し蹴りを喰らわすタンタン……

残念ながら実写化じゃないしバンダムも出ないけど、
小学校の頃に図書館で読みまくった『タンタン』シリーズを、
スピルバーグ&ピーター・ジャクソンのW巨匠がCG映画化!!

ファンとしてはまず、原作の雰囲気が崩れていないかが気になる所。
主人公タンタンの顔はなんかリアル過ぎるが(笑)、
キャラクターは原作通りなので観ている内に気にならなくなる。
あとのキャラにも大満足。
スノーウィふわふわ!
ハドック船長呑んだくれ!
(けどタンタンを叱り付けるシーンは男前!)
デュポン&デュボン刑事が原作のイメージのままにボケまくってくれるのも嬉しい。
冒頭、“似顔絵”として原作の絵が出てくるのも気が利いてる。
愛ある映画化、やあ、ステキ。

だがアドベンチャー要素は原作以上。
序盤はおとなしめで正直眠気にも襲われたが、
現世と前世の光景がぐるぐる入れ替わるハドック船長の回想シーンあたりからグッと面白くなる。
敵の黒幕との決闘も、アレを巨大な“剣”に見立てて剣戟させるアイデアに唸った。
(あそこって原作には無い……よね?)
そしてクライマックスを飾る、驚愕の4分間ワンカット・チェイス!
頭がクラクラしそうなほどの疾走感!!
ここだけでも本作を観る価値アリと思えるほどの一大アクションシーン。

そもそもそんなにド派手な訳でもない原作シリーズの雰囲気を保ちつつ、
ここまでアクション盛り沢山のエンタメに仕上げた手腕はさすが巨匠と言うべきか。
しっかし、水を得た魚のように活き活きとカメラをブン回しておりますね、巨匠。

ただ惜しむらくはこの映画、全体に展開の緩急に欠けているように思える。
前述のクライマックスも含めて、唐突に見せ場が訪れ、
気持ちが盛り上がり切らない内に映画が終わってしまう感じだ。
鑑賞から2ヶ月近く経った今思い返すと(←はよ書けや)、
“スピーディなエンタメ”というより“せわしない映画”という印象が強い……。

ともあれ、観て損ナシ!
軽快で、カラリと明るいアドベンチャー映画。
2人+1匹の次なる冒険に期待大です。

<2011/12/4鑑賞>

浮遊きびなご