劇場公開日 2010年3月20日

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「衝撃の結末!」アイガー北壁 勝手な評論家さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5衝撃の結末!

2010年3月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

事実に基づく映画です。

1936年夏。ドイツは既にナチス施政下で、ベルリンオリンピック直前の時期。ドイツの優位性を示すため、ナチスはドイツ人によるアイガー北壁の初登頂を望んでいた。これは、それに際して発生した、登山家達の悲劇。ドイツ=オーストリア=スイス合作。全編、ドイツ語です。ネタバレ有りです。

結構衝撃でした。どの辺りが衝撃で有ったかと言うと、その結末。この手の映画って、過酷な運命に晒されながらも、最後は上手く行きましたって言う感じの話が多いのですが、そうでは有りません。いやぁ、特にトニーの最後は、悲しいですね。って言うか、パンフレットとか、HPとかは、何となく生還の雰囲気を醸していますが、そうでは有りません。HPに至っては、「感動の大作」などとも書かれていますが、あれを感動というのだろうか?

トニーとアンディーがアタックを開始してからは、手に汗にぎると言うか、暗転する彼らの運命にどんどん引き込まれて行ってしまうんですが、そこに到るまでの、トニー達とルイーゼの関係が、一応一通りの説明はされているんですが、ちょっともどかしい感じがしました。かと言って、あんまり説明的に描くのもどうかとも言いますが。

時代背景的には、1935年3月に再軍備宣言、1936年3月にラインラント進駐と、ドイツはどんどんと戦争への道を突き進んでいる時期です。後の世界のことを考えながら見ると、中々興味深いです。

結構衝撃の映画です。あまり、感動とかのエモーショナルな描き方はされていません。その意味では、ドイツっぽいと言えば、ドイツっぽいのかも。

勝手な評論家