劇場公開日 2010年9月4日

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「個性的なキャラクターが魅力的」BECK くせっ毛さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0個性的なキャラクターが魅力的

2010年9月10日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

興奮

メインの5人は最高でした。作品に対して愛情を持って真剣に取り組んだのだと伝わってきました。

特に桐谷健太の演技ははまり役で、千葉のコミカルな部分と繊細な部分とが上手く出ていたと思います。桐谷の役に対する熱い気持ちが千葉の熱さとリンクして伝わってきました。ラップも是非CD化して欲しいですね。それに、佐藤健のだささの中に愛らしさを漂わさせる演技も魅力的でした。時より見せた何とも言い難い絶妙な表情や動作は印象的で、ユユキの純粋さや控えめさ、どこか冷めた部分と熱い部分を上手く使い分けていたと思います。ただ、脇を固める俳優陣には実力の差がありすぎて脇役一部分でなく脇役全員に力を入れて欲しかったです。

ユユキの歌うシーンは賛否両論だと思いますが、漫画の設定を忠実に実写化するにはこの方法しかなかったのではないかと思います。とはいっても、目の前で餌を散々見せびらかされたのに結局貰えなかったという感じで、鑑賞後のモヤモヤ感には参りました。ただ、その後スペシャルガイド本を読むと原作者のハロルド作石さん自身がこの方法を望んだと書かれていたので妙に納得出来ました。

手を叩いて大満足とは言えませんが、作品から熱い思いは伝わってきましたし、音楽、青春、友情、恋愛などの要素が個々で確立した上でそれぞれの要素が絡み合って1つの作品になっているので、色々な角度から楽しめる作品だと思います。

これから見られる方は、楽しみの妨げになるであろうモヤモヤ感を起こさせない為に、ユユキの歌うシーンにどのような方法がとられているのかを知った上で見られることをオススメします。そうすれば、鑑賞中のモヤモヤ感はある程度軽減されると思いますし、より純粋にBECKを楽しめると思います。

くせっ毛