劇場公開日 2010年1月30日

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「サユリスト世代にターゲットをしぼったのかなぁ???」おとうと septakaさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5サユリスト世代にターゲットをしぼったのかなぁ???

2009年12月23日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

幸せ

サユリスト世代に
ターゲットをしぼったのかな・・・

エンドロールが流れ始めて
1人だけ拍手をしている人がいました。
しかし客電が点灯して拍手をする人は、1人もいませんでした。
ただ、斜め前に座っていたおばあちゃんペアは「良い映画だったね」と満足そうにしていました。

作品が描きたかったこと
おそらく、現在の日本で失われつつある
兄弟(姉妹)の繋がり、親戚を含めた家族同士の繋がり、
古きから残る商店街など、地域同士の繋がり、そういった
“人と人とのつながりの大切さ・良さ”を伝えたかったのだと思うんです。

でも、ここまでストレートに
わかりやすく脚本にされてしまうと、
なにやら説教くさく感じてしまいます。

台詞回しも不自然で、
現代劇だという割には口調がおかしい。
蒼井優さんに、あんな演技をやらせちゃだめですよ。
彼女は“素”っぽさが売りなんですから。山田監督の
好みなのでしょうが、演技の上手い蒼井優さんが、下手に見えてしまいました。

鶴瓶師匠は12キロかな、
役作りのため減量したそうですが、
クライマックスの演技は圧巻です。
今作の最大の見所は、ここになるでしょう。

ラスト。食卓にて。
おばあちゃんのセリフに
劇場からは笑いがおきましたが、
わたしだけなのかな?このシーンに寒気を感じたのは。

表からは、優しくて温かくて
理想的な家族に見えるけれども
裏側には、ドロドロした冷たいものが流れている。

吉永小百合さん、蒼井優さん、
二人とも笑顔が美しいだけに、
ギャップが大きくて余計に怖さを感じてしまいました。

山田監督、
まさか本当に伝えたかったのは、
このラストに一瞬感じさせられたことじゃないですよね。

☆彡     ☆彡

前半に
SMAPの中居くんもゲスト出演しています。

ここで、私はクスッと笑ってしまったのですが、
劇場は、無反応でした。これが年代の違いなのでしょうか。

サユリスト世代にはお薦めしますが、
それ以外の世代にはフィットしない気がします。
良作ですし、観ていて安心感は、あるんですけどね・・・。

septaka