劇場公開日 2009年4月18日

「バックマン家もルメット家も気になる」レイチェルの結婚 antさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0バックマン家もルメット家も気になる

2009年7月27日
鑑賞方法:映画館

泣ける

知的

難しい

このバックマン家の父親はひどい。学者だけあってプライドは高く、自分の意見を曲げない。しかしそれだけに家族の危機には対処できず、家庭は崩壊する。

主人公キムは姉レイチェルの結婚式のために施設から出所してきた放蕩娘、彼女は自分がはみ出し者だと自覚し、実際に平穏な家庭に混乱をもたらす。それでいながら自分は悪くないのにという態度をとる。立場が悪くなった彼女は最後の頼みとして母親に救いを求めるがみごとに裏切られる。だといって家族すら信じられなくて自分に頼るしかないという映画ではない。最後には一見弱く見える父親が自分の方針を曲げないことで築いてきたものが彼女を救ってくれたように感じられる。

脚本はシドニー・ルメットの娘ジェニー。

ant