劇場公開日 2009年4月10日

  • 予告編を見る

「物語はたいしたことがないが、映像は迫力がある」レッドクリフ Part II 未来への最終決戦 Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5物語はたいしたことがないが、映像は迫力がある

2013年3月15日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波、CS/BS/ケーブル

単純

興奮

総合70点 ( ストーリー:60点|キャスト:70点|演出:75点|ビジュアル:85点|音楽:70点 )

 男の戦場だったのだから本来ならば男臭いままで歴史上は良かったのだろうが、娯楽作品だから女っ気を出して彩りを加えないと駄目だという考えなのだろうか。兵士やら間諜やらやたらと女の出演が多いし、三国志演義で初期に歴史を動かした美女・貂蝉を意識しているのか、曹操を惑わして物語に大きな影響を与える役割まで登場する。そのぶん実際に活躍した将軍や軍師の戦場での智謀戦の凄さというものが薄まってしまったように思えた。
 また敵役の曹操が今回は完全にいいようにやられている役割のお馬鹿さんになっているし、その彼の陣営の本来は有能な幕僚もいいところなしというのも情けない。彼らは徹底的な憎たらしいやられ役にすぎない。この完全な勧善懲悪的な色分けは、娯楽とはいえどもかえって物語の凄さを削いでいる。

 この第二作では戦争がたけなわとなり、激しい戦闘が行われる。それに伴って映像のほうも迫力のあるものになり、矢が飛び交い槍が突き刺さり炎が建物と人を包みで相当の出来栄えだった。物語のほうはたいしたことがなかったが、こちらのほうでは楽しませてもらった。

コメントする
Cape God