劇場公開日 2010年12月11日

「ワタナベくんと直子はよかった。でもうまく感情移入できなかった。」ノルウェイの森 スキアソス島の猫さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ワタナベくんと直子はよかった。でもうまく感情移入できなかった。

2010年12月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

まず、松山ケンイチと菊池凛子は本当に素晴らしい!しかし彼らの存在感、演技力以外にこの映画で見るべきものは残念ながらないかも。映画の作り方も観念的で感情移入が出来ない!
見る前、菊池凛子と直子役のイメージギャップはかなり大きく不安もあった。が、そこをどのように彼女が埋めてくれるかが楽しみでもあった。彼女は本当に素晴らしかった。はじめに感じていた違和感がどんどん埋まっていき、見終わったころにはもしかすると直子はこんな感じだったのかもと、私自身の直子像まで変化した。微妙な表情の変化で直子の感情の波をうまく表現していたことに驚かされた。言うまでていもなく、松山ケンイチは秀逸。はまり役である。映像は美しかった。それは評価したい。しかし・・・
玉山鉄二と初美役の女優はいいとしても、それ以外の役者は役不足。ミドリの存在感があまりにも薄っぺらい。魅力を感じられない。表現力も稚拙、未熟。またレイコ役の女優もきれいなだけで、演技が下手で魅力に欠ける。特にノルウェイの森を歌うシーンにはかなり問題があった。なぜあんな甲高い味わいのない声の役者を使ったのか。台無しである。YMOやら糸井重里などを使ったのも安易な感じがして嫌だった。脇役のキャスティングミスの作品。

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スキアソス島の猫