劇場公開日 2009年4月18日

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「綾瀬はるかファンでよかったです。」おっぱいバレー SAOSHIーTONYさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0綾瀬はるかファンでよかったです。

2011年5月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

単純

「逆境ナイン」のような映画になるのではと心配していましたが、最近、良いコメディを観ていなかった私には丁度いい作品でした。タイトルこそはインパクトありますが、実際の内容はおバカさと真面目さのバランスが上手くとれた良作で強いて言うなら「ウォーター ボーイズ」のノリと「パッチギ」の雰囲気をミックスさせたようなものになっています。私も学生時代に先生に憧れた経験がありましたのでどこか懐かしさをも感じることができました。

ある中学校に臨時教師として赴任してきた主人公の美香子。
男子バレーボール部の顧問になった彼女はやる気のない部員たちにショックを受けてしまいます。そんなある日彼女はあることがきっかけで男子部員たちと“試合に勝ったらおっぱいを見せる”という実にかわいらしい約束をしてしまいます。(もっと大胆な事を要求しようと思えばできたはずなのにそれをしないのが偉いですね。私だったらもっと凄いことを要求すると思いますよ。(危険))

注目はテンポよく進むストーリー展開と懐かしい名曲の数々。特にストーリー展開は気持ちがいいくらいテンポよく進むので飽きることなく観続ける事ができます。加えて物語の舞台が1979年のため70年代の後半に発売された名曲も数多く使用されていてユーミンや浜省などのファンだった方は思わず口ずさんだり、懐かしさを感じたりするのではないかと思います。

しかし、弱点が多いのも確かです。主演の綾瀬はるかさんは「ザ マジック アワー」以降B級作品の女王化していて、これまでの清純派としてのイメージを完全に壊れかけているように思います。本作でも“おっぱい”という台詞を連発しているためかどこかおバカキャラに見えてしまいます。彼女はいろんな役に挑戦したいのか、それとも清純なままでいたいのかよくわかりません。それから、演出面ですが、凄くリアルなのはよかったと思います。漫画やアニメからカット&ペーストしたような演出の実写映画が多い中でこれだけのものに仕上げるなんてさすが、「海猿」シリーズを手掛けた監督だけあります。しかし、新鮮さが何もなく場面によっては“あっ!あのドラマあのシーンだ”と思わず言ってしまうものが多かったです。1979年の物語なのであえてそうしたのかもしれませんが・・・。

しかし、全体的に観れば良い作品で人は何か目標があれば変わる可能性があることをストレートに伝えようとしていると私は思います。私は一見の価値はあると思います。

SAOSHIーTONY