劇場公開日 2008年9月27日

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「たったこれだけで人生を変えるほどの恋愛だというのかな」最後の初恋 Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0たったこれだけで人生を変えるほどの恋愛だというのかな

2013年3月8日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

総合:60点
ストーリー: 55
キャスト: 75
演出: 75
ビジュアル: 70
音楽: 70

 仕事の出来るが自我の強い初老と男と、家庭に問題を抱える中年女性の恋愛映画。全体的に甘く物悲しい雰囲気が風景と音楽とともに美しく描かれる。二人が手紙のやりとりをしながら自分の人生を考えていく場面が、心のやり取りとなってせつせつと双方の想いを語りかける。

 そのような描写が良かったのだが、恋愛の始まり方がどうも気に入らない。二人は会ったばかりでわかっているのはお互いの名前くらい。嵐がやってきていて雨戸が風で吹き飛び雨が室内に降り込んでいて、その対応に右往左往。さっきまでリチャード・ギアの元患者の遺族への冷たい態度に対して口喧嘩すらしていた。
 そんな中でいきなりキスを始めて恋に落ちたと言われても、とても納得が出来ない。たった1日2日で何があったのか。ただの客と接客係ではなかったのか。そこまで深刻な恋愛になるような場面はなかったと思うが。いくら美形で医者でお金持ちで新型ジャガーに乗っていても、一時の夏の恋ならばわかるのだが、それが人生を変えるほどの相手との巡り合いと言われてもね。あまりに尻軽な恋愛の入り方なので、その後の話が深刻になればなるほどそのいいかげんさに引いてしまう。結局始まりがそんな出会いだから、その後の話がどんなに美しくても二人の真面目な恋愛が信じられないし真実味が伝わりませんでした。そこらあたりをしっかり描いていた「華麗なる賭け」と比較すると、どうにも前段階で視聴者に二人の恋愛を納得させる力が弱い。

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Cape God