劇場公開日 2008年11月22日

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「それは神が与えたもうた啓示なのか」ブラインドネス カサキショーさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0それは神が与えたもうた啓示なのか

2008年9月28日

悲しい

怖い

見る前は最近多いパニックものかと
あまり期待せずに会場へ向いました。
ところが、とても大きなテーマを持った作品で、
うなずけるものの、しかし身につまされるものでもありました。

はじまりは唐突、
突然失明する者が続出、彼等は隔離されてしまいます。
その病はまん延し、拡大の一途をたどり隔離されるものが
どんどん増えていきます。
その隔離された者の中に
夫の身を案じた、
唯一目が見える医者の妻が紛れ込んだのです。

隔離された世界ではいつしか弱肉強食の社会が出来、
ならず者が銃を武器に理不尽な世界を作り出されます。
(この辺の描写がとても重いのです。
現代社会の縮図を提起しているようで。
このシーンを見た方は、どうしようもない憤りを感じるでしょう。)

失明という病は更に蔓延し、
閉ざされた世界は無管理状態になり、
ついには崩壊し、
彼らは外界へ出る事が出来るようになったものの、
世界は一変していて、
生きることで精一杯の人達だらけになりはてていました。

この世界は、これから一体どうなるのか?

真の狙いは、
それを一緒に考えてみましょう、
というテーマだと思いました。

カサキショー