劇場公開日 2008年6月7日

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「こんな生き方をしてみたい。」ぐるりのこと。 Kame.Plaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5こんな生き方をしてみたい。

2008年7月28日

幸せ

失われた10年といわれるバブル期を背景に、夫婦2人の生活を描いている。

演じている脇役が良い!夫婦が良い、そして家族が良い。とくに不動産屋の兄貴一家(寺島進とその嫁)は良い。善悪がまさに法廷との対比で描かれて、社会全体が悪い方向へ流されていくのが分かるようになっている。今のうつ病患者は600万人とか、社会病理が主人公と法廷作家の手で描かれる法廷の容疑者の画によってあぶりだされる。一見ボーとした主人公の夫、なかなかの描画技術である。主人公の職場に生息する、若い後輩社員の今風の言動。考えさせられる。思わずイルイルと思ってしまった。

ちょっと残念なところ、主人公の妊娠・流産・中絶などなど。その当りの突っ込み不足が、うつっぽい描画に欠けるように思う。

でも、ゆっくりと流れる時間をいつくしみ生きていきたい。

Kame.Pla